皆さん全員が、自動車事故でにはあいたくないと思っていることでしょう。ただこの自動車社会の中、どんなに注意していても事故にあってしまうことがあります。また実際に事故にあった際には、自身にも責任割合(賠償責任)が発生する場合が多いです。ここでは、一般的な事故の責任割合などを含めご説明していきます。
自動車事故の責任割合(過失割合)ってどういう意味?
引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/1507658?title=%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%BC%E9%9A%8A%E3%81%AE%E6%95%91%E5%87%BA%E4%BD%9C%E6%A5%AD&searchId=109218394(無料画像)
自動車事故が発生した場合、当事者両者のどちらが交通違反や不注意の責任が大きいのかが判断されます。皆さんも事故が起きると警察を呼ぶと思いますが、警察の方々がこの責任割合を決めるわけではございません。警察の方々は、あくまでも事故が起きたことの原因や事実を調査・記録することで、発生事実を証明してくれるものです。
事故の事実を証明するものが、交通事故証明書であります。一般的にこの証明書では、甲・乙・丙と関わった当事者が、当該事故に至る原因を作った順に記載されることが多いです。ただしこの証明書で過失が決まる訳ではございません。
警察の事故証明書の一例
例えば、信号待ちして止まっているA車に、後ろから来たB車が追突した事故の場合、事故証明書では、B車の情報やそのドライバーが、甲欄に載り、A車は、乙欄に載ってきます。事故形態は、追突と記載されています。このような事故の場合は、一般的にA車の責任割合(過失割合)は問われず、B車が100%の責任割合(過失割合)になると考えます。交通事故証明書では、一般的に事故の原因を作った可能性の高い方を甲としているケースが多いということです。
「お互い様のような事故」も発生します。こういった場合には、事故証明書自体が事故のあった事実を証明する為のものです。あくまでも参考程度という認識も必要であるといえます。
責任割合は誰が決めるの?
引用:https://www.photo-ac.com/main/search?q=%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A%E4%BA%8B%E6%95%85%E3%80%80&sl=ja&qt=&qid=&creator=&ngcreator=&nq=&srt=dlrank&orientation=all&sizesec=all&color=all&mdlrlrsec=all(無料画像)
責任割合(過失割合)は、一体だれが決めるのでしょうか?一般的には、双方加入の自動車保険会社が協議して決めることが多いでしょう。賠償に関する責任割合は、民事上の責任に当たりますので、双方の保険会社が当事者双方の仲介になり、責任割合を決めていくことが多いといえます。
各保険会社は、責任割合を道路交通法に基づき公平な見地で算出したり、過去の裁判事例なども検証しながら責任割合を決定していきます。一般的には、当事者片方に責任割合が100%となる事故は少なく、責任割合の大小は別にして双方に道路交通法違反が起きている場合が多いのが交通事故でもあります。
一般的に片方の過失が100%となる可能性が高い事故形態
- 停車(駐車)しているところに、追突(追突事故)
- 対向車線の車が、いきなり当方車に衝突(急激な正面衝突)
- 信号が青に変わり、左右確認して出たが、赤信号を無視していきなり衝突(信号無視)
上記のような場合は、比較的被害にあった方の責任割合がゼロになるケースですが、事故の形態や状況によってはゼロでない場合も出てきます。また上記のような事故以外は、ほぼ双方に過失が出てくるといってよいとも言えるのではないでしょうか。
責任割合(過失割合)の具体例
引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/3158589?title=%E4%BA%A4%E9%80%9A%E4%BA%8B%E6%95%85%E3%80%80%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%83%81%E3%83%A5%E3%82%A2%E5%86%99%E7%9C%9F&searchId=109218394(無料画像)
信号機のある交差点で、A車は青で交差点を直進し、B車は、青信号で対抗側から右折してきて接触した事故(右折・直進事故)の場合は、責任割合はどうでしょうか。一般的にA車20%で、B車が80%ととなります。こちらは、青信号で直進しているA車が優先して走行でき、右折したB車に大きな道路交通法違反があるが、A車も優先権があるからと言って交差点内での安全確認が必要であるという見解からです。
またこの交差点の事故を一例にしたのは、信号の色が青・黄・赤などによって、大きく責任割合が変わってくるという特性があるからです。ご自身の主張と相手の主張が食い違うことも多い事故であるということです。こういう状況を効率的に回避するためにはドライブレコーダーの搭載などが有効であるといえます。
交通事故での過失割合は、事故のシチュエーションや優先性、一般道路か高速道路かなどによって大きく変動すると考えた方が良いでしょう。
接触を伴わない事故の場合って責任割合は出るの?
引用:https://www.ac-illust.com/main/search_result.php?page=1&word=%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A%E4%BF%9D%E9%99%BA&mode=&cid=&word_id=&order=1&format=all&qt=&creator=&ngcreator=&nq=&qid=&creator_id=&orientation=&crtsec=&pp=60(無料画像)
実際に車同士は接触しなかったけれども、接触を避けた車が電柱などに衝突したりする事故が発生することがあります。この場合は、仮に接触していなくても回避するに至る理由など、相当因果関係がある場合は、原因を作った側にも責任割合が発生する可能性が高いです。
自動車などで道路を通行するということは、「事故を起こさない、あわない」ために最善の注意を払う責務を担っているということになります。仮に接触していなくても責任が発生することがあることに注意しましょう。
まとめ
自動車事故にあってしまった、それぞれの責任割合(過失割合)は?をまとめると
- 自動車事故の責任割合(過失割合)は、民事賠償の1つです。
- 責任割合がゼロになる事故は、非常に少ないといえます(割合は、双方の違反の程度などによって変わります)。
- 非接触であっても責任割合が出てくる場合があります。
ここでは、責任割合(過失割合)についてお話ししました。事故形態によって過失割合はかなり変動します。事故を起こさない、あわないことが一番大事でありますが、万が一の際には、冷静に対応しご自身の保険会社との理解を深めながら解決していければと思います。