コンパクトSUVの理想形として日本だけでなく世界で売れているホンダ・ヴェゼル待望のマイナーチェンジが発表されました。ヴェゼルといえば2014年~2016年にかけて国内のSUV新車販売台数(自販連調べ)3年連続第1位という輝かしい実力の持ち主だけに自然と期待が膨らみます。
今回は「そもそもここまで人気があるのはなぜ?」「お薦めグレードは?」など、ヴェゼルの魅力をあらためて探るとともにマイナーチェンジのポイントについて解説します。
大人気SUV、ホンダ・ヴェゼルの軌跡
ヴェゼルのあゆみを振り返ると、日本だけに限らず世界中で多くの人に愛されてきたかが分かります。
2013年12月の発売以降、翌年にはSUV販売台数No.1に輝くと、そこから3年連続でトップを走り続けました。2017年にはトヨタCH-Rにその座を譲りましたが、世界129カ国で販売しているヴェゼルはグローバルで見てもその人気が衰えることはありません。国内外問わずライバルがひしめくコンパクトSUVというセグメントでグローバルプレイヤーだからこそ得られたノウハウを生かせることがヴェゼルの大きな強みであると言えそうです。また、発売以来改良を重ね洗練を増しており、日本車としては珍しくロングライフモデルを予感させる存在です。まさに、ホンダのグローバルモデルの成功例と言えるでしょう。
ヴェゼルが愛されてる理由とは?
「なぜ売れているのか?」その答えは一つに限りませんが、あえて一言でいえば随所に盛り込まれた「さりげないこだわり」だと言えるでしょう。全体として“まとまりがいい”だけに大げさな主張はないのですが、一つ一つのこだわりがヴェゼルのクルマとしてのキャラクターを形作っています。例えばLEDルームライトや自動パーキングブレーキなどクラスと越えた装備類は1クラス上の風格を感じさせてくれ、ホンダが特許技術を所有しているセンタータンクレイアウトの採用は室内のゆとりと広い荷室に貢献しています。また、「Z」と「RS」に採用されたダンパーはヤマハ製のパフォーマンスダンパーというこだわりぶり。ボディの微かな動きを調律するようにしなやかな走りを実現しています。
新型ヴェゼルのポイントは?
さて、そんなヴェゼルのポイントはどこでしょうか?まず注目したいのは、よりスタイリッシュになったエクステリア。フロント回りではヘッドライトのLEDに奥行き感が与えられ、精悍で上質な印象が増しました。その他バンパー・フォグライトなど細部のデザイン改良も行われ、より都会的なイメージに。定評のあるインテリアは大きな変更はないようです。
また全グレードに8つの先進機能を装備した運転支援システム「Honda SENSING」が標準装備になり、より安全性の向上が図られたことも大きなニュースです。各パーツの細やかな改良がおこなわれ、すべてにおいて熟成した走りが楽しむことができるでしょう。
パワートレインでは新型フィットハイブリットに搭載されたi改良型-DCD(スポーツハイブリット)を採用。燃費も27.8㎞/Lに向上しています。
ヴェゼルのおすすめグレードを紹介
全グレードに「Honda SENSING」が標準装備になり、より選択肢が広がった新型ヴェゼル。それぞれのニーズに合ったグレード選びについて考えてみましょう。売れ筋はガソリンもハイブリットも「X」。LEDヘッドライトや16インチアルミホイールが標準となり、装備と価格のバランスが最も優れたグレードで、若いファミリーやダウンサイジングで乗り換えを考えているシニア層も充分満足できる内容でしょう。
「Z」ではコンビシート&インテリアでジャズブラウンのカラー選択が可能に。おしゃれに都市型SUVに乗りたいという方におすすめのグレードです。
走りによりこだわりたいなら「RS」ヴェゼルが持つ上質感はそのままにボディ剛性をたかめ、操って楽しい走りを実現しています。家族が大切、でも走りもあきらめたくないという方はぜひ選択肢に入れてみてはいかがでしょう?
見逃せない進化と深化
大きな変化ではなく、熟成を重ねるたびに着実に進化してきたヴェゼル。それは進化であり、深化だと言っていいかもしれません。それがなせるのも基本がしっかりしているからこそ。はじめてのSUVという方にも、SUVからの乗り換えを検討している方にも、どちらにも応えてくれることでしょう。ぜひ実際に触れてその熟成っぷりを確かめてみてください。