4年ぶりにフォルクスワーゲン・ゴルフがマイナーチェンジ。新型ゴルフの進化を探ってみた!

4年ぶりにフォルクスワーゲン・ゴルフがマイナーチェンジ。新型ゴルフの進化を探ってみた!
     
   

先月29日、フォルクスワーゲン・ゴルフが、マイナーチェンジして正規ディーラーで販売開始されました。マイナーチェンジ前と比べてどこが、どのように進化したのかを探って、紹介していきます。

日本人に好まれてきた伝統ある車

photo by Sven Storbec(CC 表示-継承 3.0)

ゴルフは、ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲンが、製造・販売をしているハッチバック自動車で、1974年の登場(日本での販売は1975年)以来、現行の7代目まで継続して日本に投入されている伝統ある車種でもあります。

2013年に日本で発売された7代目ゴルフのラインナップは3種類。「TSI トレンドライン」、「TSI コンフォートライン」、「TSI ハイライン」です。特にTSI コンフォートラインとTSI ハイラインは、アダプティブクルーズコントロール「ACC」や、2ゾーンフルオートエアコンディショナー、リヤビューカメラ、マルチファンクションステアリング等が標準装備にて設定されており、安全性も重視された内容になっていました。

7代目ゴルフの最大の特徴は、「MQB」というプラットフォームを新開発したことによる高い走行性と安全性の確保、生産効率の向上を実現したことです。このMQBは世界の自動車メーカーに衝撃を与え、以降にフォルクスワーゲンから発売された新型車はMQBコンセプトのもとに開発されています。

当然国内でも注目を浴び、発売直後の2013-2014日本カー・オブ・ザ・イヤーでは輸入車として初めての大賞を受賞。ベストセラーとなりましたが、この度4年の歳月を経て、待望のマイナーチェンジを迎えることとなりました。

新型ゴルフはどれだけ進化したのか?

photo by フォルクスワーゲン公式サイト

さて、それでは今回のマイナーチェンジでどう進化したのか、その概要を追っていくことにしましょう。

まずは、外観の変更で大きい点は、ヘッドライトおよび、テールライトのLED化で、今までのキセノンヘッドライトと違いエコも意識した採用となっています。そして、フロントバンパーおよび、リアマフラーカッターの意匠変更も注目すべきポイントです。

photo by フォルクスワーゲン公式サイト

コックピット関連では、メーターパネル自体に配置された12.3インチのアクティブインフォディスプレイを採用。このディスプレイでナビの画面やその他の画面がメーターパネル内に映し出されます。センターコンソール内のナビ画面も標準装備(5.8インチ→6.5インチ)され、オプション設定のディスカバープロ(8インチ→9.2インチ)、とともに大画面化となりました。

さらに、安全装備も強化されました。「プリクラッシュブレーキシステム(歩行者検知対応ブレーキ機能)」は同社ティグアンと同じシステムを採用。雨天時等にヘッドライトが自動的につく「オートライトシステム/レインセンサー」がフロントガラスに取り付けられました。また、渋滞時追従支援システムも追加。これは、渋滞時のときに一定の車間距離を保ちながら(0~60㎞/h)自動加減速をしてくれるシステムです。

このように今回のマイナーチェンジでゴルフ7代目もかなり大きく進化したことがうかがえます。特にドライバーの操作性を重視したメーターパネルの採用や各ディスプレイの大型化、そして安全面への大きな配慮が施された仕様になりながらも、マイナーチェンジ後の価格が249万9000円~325万9000円とマイナーチェンジ前から据え置き価格になっている点も見逃せません。

今後のフォルクスワーゲン・ゴルフの方向性は?

ドイツの車というと、日本人にとっては「質実剛健」というイメージを強く思い浮かべる方もいらっしゃると思います。それは基本的なコンセプトが確立しているフォルクスワーゲン・ゴルフにとても良く当てはまる言葉でもあり、それゆえゴルフは日本人にとても信頼もされてきた外車の1台です。しかし、今回のマイナーチェンジで、例えばテールランプを取ると、一見アウディのデザインを模写したと感じられる部分も見受けられました。

今後のフォルクスワーゲン・ゴルフに求められることは、日本人に好まれてきた「信頼性」と日本人をアッと驚かす「独自性」ではないでしょうか。次のフルモデルチェンジされた8代目ゴルフでは、元々確立されている信頼性を損なうことなく、独自性をより多く盛り込んでいくことに期待したいですね。

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