そもそもイタリア車は繊細な自動車が多い
ある程度考えなければいけないのが、そもそも世界水準からすると日本車が壊れにくすぎるという事情があります。
「トヨタ・セルシオ」が販売された時に、他社の技術を見るためにメルセデスベンツが耐久テストや分解研究を行いました。その際に「これほど高水準な自動車がこんなに安く買えるはずがない!」と驚嘆したというエピソードは有名ですが、それだけ日本の自動車は高品質で壊れにくいのです。
例えば、イタリアの自動車メーカーの雄のアルファロメオ。今でこそ改善されていますが、かつてのアルファロメオと言えば定期的なメンテナンスが欠かせず、タイミングベルトの交換を2万kmごとに行わなければならない車種などが存在していました。
日本車であれば10万kmで交換が普通ということを考えると、少し繊細すぎるところがあるかもしれません。
自動車にしっかりとしたメンテナンスが必要なのは万国共通ですが、十全な走行をするためにメンテナンス費用がかかりがちなイタリア車が「すぐ壊れる」というレッテルを貼られてしまったのは、仕方ないところかもしれません。
photo by Brett Levin(CC BY 2.0)
コストパフォーマンスよりも性能や走る喜びを追及したスーパーカーの維持費が高くなってしまうのは、致し方ないところもあるかもしれませんね。
ランボルギーニの現行販売モデルのアヴェンタドールには軽量なカーボンボディが用いられており、ちょっとした段差にぶつけただけで割れてしまったりします。当然ながら修理にはパネル交換となってしまい、その修理費用はゾッとする価格です。
そうしたリスクはハイパフォーマンスカーには表裏一体で付いて回ることでもあり、ある程度の割り切りが必要と言えるでしょう。