15年ぶりに新型復活なるか!?トヨタ・スープラってどんなクルマ?

15年ぶりに新型復活なるか!?トヨタ・スープラってどんなクルマ?
     
   

トヨタのハイパワースポーツカーの代表格であった「スープラ」の名が、欧州で商標登録されたことが明らかとなり、2018年に一般販売されることが期待されています。日産スカイラインGT-RやホンダNSX等の90年代~00年代を代表する国産スポーツカーと肩を並べ、人気を博してきたスープラとは、どのような車だったのでしょうか、そして、今後どのように発展していくのでしょうか。世界の注目が集まる新型スープラについて、これまでの先代スープラの魅力を紐解きながら考えていきましょう。

もうすぐ旧車の仲間入り!?リトラクタブルヘッドライトが魅力的なJZA70型

実は北米では、日本で「セリカXX」として発売されていた車がスープラと名付けられ、1978年~1986年まで販売されていました。日本で初めて正式にスープラという車名が正式に使用されたのは、1986年~1993年まで発売されたJZA70型スープラ(以下70型と呼ぶ)です。当時トヨタブランドのスポーツカーの第一線として発売された70型は、最終的に最上位グレードでは排気量2.5Lツインターボの1JZ-GTE型エンジンを搭載し、280馬力を発生させるハイパワースポーツカーとしての地位を築きました。さらに1JZ-GTE型エンジンの魅力はその高出力だけではないのです。そのエンジンはJZX81型マークⅡ等にも搭載されているのですが、その開発・生産はヤマハ発動機が行っています。ヤマハ発動機開発のエンジンとして最高峰と考えられる、レクサスLFAに搭載された1LR-GUE型エンジンは、非常に美しい排気音を奏でることで有名ですが、そう、この1JZ-GTE型エンジンも、力強く綺麗な排気音を奏でるのです。ヤマハ発動機の開発するエンジンの、パワーと音を両立させる技術力には目を見張るばかりです。

そして70型に欠かせない要素としては、現代車にはない特徴的なエクステリアであるリトラクタブルヘッドライトの存在も大きいでしょう。走行時の空力等を考慮して開発されたリトラクタブルヘッドライトですが、そうした性能面だけではなく、見た目のインパクトも非常に強いと思います。

国内外から根強い人気を誇るスープラの代表格・JZA80型

photo by Mytho88(CC 表示-継承 3.0)

1993年~2002年まで発売されたJZA80型スープラ(以下80型と呼ぶ)は、70型からエンジンをパワーアップし、ターボエンジン搭載グレードのRZには3Lツインターボの2JZ-GTE型エンジンを搭載し、馬力は280馬力と変化はないけれども、最大トルクは最終的に46kgf・mまで引き上げられています。ボディは全幅1810mmで車重1510kgと大型ですが、これがボディの剛性の高さを実現しています。この80型が現在でも国内外で人気がある最も大きな理由は、2JZ-GTE型エンジンのポテンシャルが非常に高いことなのです。当時メーカー間では馬力の自主規制が行われており、280馬力を上限としていました。そのためこのエンジンもカタログ上は280馬力になるよう、排気抵抗を増加させる等により馬力を抑えていました。然し、少しチューニングを施すと容易に馬力が向上するポテンシャルを持っていました。そしてこのエンジンは非常に頑丈なことでも有名で、高出力でも壊れにくいとされていました。そのため、国内外でのモータースポーツをはじめ、海外で人気のあるドラッグレース等で使用する車両のベースカーとして80型が使用され、それを大幅にチューニングする(海外では1000馬力越えというチューニングも!?)ということが現在でも行われています。それによって根強い人気が保たれており、中古車市場でも年式や走行距離の割にはいまだに200万円以上という値段がつけられていることが多いです。

革新的デザインをもって発表されたコンセプトカー FT-1

photo by トヨタ自動車株式会社

トヨタとBMWが共同開発し、2014年デトロイトでのモーターショーにて発表されたFT-1は、その流線形で近未来的なデザインと、高スペックな性能により、世界中で一躍話題の的となりました。現在、東京のメガウェブ・トヨタ・シティショウケースに一台展示されていますが、実際のその迫力は段違いです。21インチのホイール、ブレーキ、シャープなヘッドライト、そしてダイナミックなエクステリアは、スーパーカーの風格そのものです。時期スープラとして有望視されていましたが、実際にはコンセプトカーとしての意味合いが強いように思われました。

2018年に発売なるか!?新型スープラ

2016年にYouTubeにて、ドイツのニュルブルクリンクをテスト走行している新型スープラの動画がアップロードされました。また、現在では様々なメディアにより、新型スープラのスクープ画像や予想図などがネット上にあげられています。それらを見る限り、方向性としては、FT-1をベースに、かなりおとなしめなデザインにしたものとなりそうです。

FT-1がBMWと共同開発されたということもあり、トヨタの新型スープラはBMWのZ4の後継車種として開発されているZ5との共通部品も多いと思われます。エンジンに関しても「Z5と同じBMW製の直列6気筒エンジンが使用される」、「レクサスのエンジンと共同」などといった様々な予想がファンの間で盛り上がっています。

BMWの新型Z5は、2017年秋に開催される東京モーターショーで公開され、2018年に発売が開始されるとの見込みがあります。新型スープラも同様に2018年に発売することを視野に入れるならば、今回の東京モーターショーでの発表は不可欠です。スープラといえばトヨタのスポーツカーとしての代表格であり、その新型に対する世間の期待と興味は非常に大きいでしょう。今後どのような新型スープラに関する詳細情報が発表されるか、そこに注目していきたいですね。

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