新型シビック、日本導入の意図
牧野:そもそも、なんでホンダは今回の新型シビックを日本で売ろうとしているんですか?
国沢:ホントですよね! これ社長に直接聞きました。
牧野:そうなんですか!?
国沢:社長に聞いたら、やっぱりシビックというクルマを売りたいということでした。「シビックというのはホンダの元になる車なので、なきゃいかん」と。気持ちはよく分かるんです。他にいっぱい売れているホンダのクルマがあるんだったら、シビックを趣味みたいな形で売ってもいいと思います。でも、ホンダって今そんなに売れるクルマがいっぱいあるわけでもないし、それならシビックよりもうちょっといいクルマをラインアップに入れてくれた方がいいじゃないですか。だから現場の人は困ってるんです。「こういうクルマを売れって言われたのね!」って。
牧野:僕たちの世代のホンダのイメージは、N-BOXやフリードといった軽自動車やミニバンのメーカーというイメージなんです。国沢さんの頃のホンダのイメージってどうでしょうか?
国沢:元々、ホンダというのはスポーティーなクルマを作るというイメージがありました。シビックもスポーツモデルがあって、それが人気だったんです。ホンダというとF1もあったし、すごく速いクルマを作るというイメージがあったんです。だけど、今は広いミニバンのメーカーみたいになっちゃったよね。そういう意味でいうと、やっぱり昔とイメージが違うのかなと思いますね。