きっかけは先月、上司の鶴の一声でした。
そんな何気ないやり取りから、我々イキクル編集部の体当たり取材が始まったのです。
- 1. まったく、こんな無茶企画を考えたやつは誰だよ!
- 2. ヴェゼルの乗り心地は?
- 3. 1杯目:守谷SA(下り)せたが屋「梅納豆ワンタン麺」
- 4. 2杯目:谷田部東PA(下り)「醤油ラーメン」
- 5. 3杯目:美野里PA(下り)「担々麺」
- 6. 4杯目:友部SA(下り)麺や村里木「たまり醤油ラーメン」
- 7. 番外編:友部SA(下り)納豆ドッグ
- 8. 5杯目:東海PA(下り)「水戸納豆かき揚げラーメン」
- 9. 6杯目:中郷PA(下り)「喜多方ラーメン」
- 10. 次回予告!
- 11. 7杯目:関本PA(下り)「スタミナパワーメン」
- 12. 8杯目:中郷PA(上り)「黒胡麻担々麺」
- 13. 9杯目:東海PA(上り)「野菜味噌ラーメン」
- 14. ガソリン10リットルでどこまで走れるか!?その結果は
- 15. 10杯目:友部SA(上り)「黒醤油納豆ラーメン」
- 16. 11杯目:美野里PA(上り)「スタミナニララーメン」
- 17. 12杯目:谷田部東PA(上り)「真っ赤な辛いラーメン」
- 18. 13杯目:守谷SA(上り)茨城大勝軒「濃厚もりそば」
- 19. 旅を終えて
まったく、こんな無茶企画を考えたやつは誰だよ!
さて、そんな一幕から約1ヶ月。無理難題を振られた私、牧野は試行錯誤の末、1つの企画を打ち出します。
題して、
『常磐道グルメ企画!ガソリン10リットルで茨城県内のサービスエリアの人気ラーメン食べ尽くせるか!?』
ただラーメンを食べるだけだと、クルママガジンではなく、ただのグルメレポートになってしまいます。そこでホンダのクルマに試乗しながら旅をすることとしました。
そして、3月某日。紆余曲折を経て、とうとう取材を実行する日がやってきます。
今回の企画のルールについては以下の3点の通りです。
- 道のりは常磐道守谷SAから茨城県を縦断。最北端で折り返して戻ってくるまでとする。
- チェックポイントは13カ所。
- 走行区間は、平均燃費と走行距離から算出して、ガソリン10リットルで走行できる限界までの距離までとする。
参加者は林Pと牧野。そして、カメラマンの3人となります。今回、「Honda Cars 茨城南 南守谷店」の全面協力もいただき、試乗車の「ヴェゼルハイブリット」をお借りして出発です。
意気揚々とホンダカーズのお店を出発した一行ですが、これがあんな結果を生むとはこの時はまだ知る由もなかったのでした……。
ヴェゼルの乗り心地は?
視界が広く見通しの良いフロント、それに加えシートも柔らかくて長時間座っていてもあまり疲れを感じさせません。
守谷市から茨城県内を縦に往復するとおおそよ300km弱。カタログの数字を信じるのであれば、JC08モードで最大27.0km/L走行できますので、ギリギリ戻ってこれるかどうかといったところでしょう。しかしながら、実燃費で20kmも走れば十分な燃費性能であるのは間違いありません。
また、『Honda SENSING』も初体験です。あらかじめ設定した速度をオートパイロットで走行し、前のクルマが近づいてくると減速。ハンドルに軽く手を添えるだけでアクセルは何もしなくても勝手に走ってくれます。これが本当にすごい!
近年人気のSUV。その中でも3年連続で販売台数がNo.1のヴェゼルですが、スタイルも実際の性能もピカイチということがこうして乗ってみて体感できました。
1杯目:守谷SA(下り)せたが屋「梅納豆ワンタン麺」
ホンダカーズのお店から車で下道を約10分。最初のサービスエリアである「PASAR守谷」へと向かいます。記念すべき最初の1杯目はフードコート内のせたが屋「梅納豆ワンタン麺」(1000円)。茨城県といえば、水戸納豆が名物ですが、その納豆がワンタンの中にぎっしりと、これでもかというほど詰められています。スープのベースはかつおだしの効いた醤油で、麺もそこそこ美味しいのですが、ワンタンは想像以上に納豆の味が強く、苦手の人には厳しいかもしれません。
1杯目の評価
評価 | ★★★☆☆ 3.1 |
SA・PA | PASAR守谷(下り) |
メニュー | 梅納豆ワンタン麺(せたが屋) |
価格 | 1000円 |
ガソリン残量 |
9.8リットル/残り12杯 |
2杯目:谷田部東PA(下り)「醤油ラーメン」
続いては守谷SAを後にし、谷和原ICから常磐道に進入。いかにも高速のパーキングらしい佇まいの谷田部東PAに停車します。
店長オススメと看板に書かれてあったメニューを選び、食券を買ってカウンターで待つこと数分。出てきたのは昔ながらな中華そばを思わせる鶏ガラベースに縮れ麺の醤油ラーメンです。まず、値段が安い!この後のネタバレとはなりますが、530円は今回訪れたサービスエリアのどのラーメンよりも安かったのです。また、食堂のオバちゃんも優しく、懐かしい雰囲気を感じさせてくれました。
帰りがけにもオバちゃんが「気を付けていってらっしゃい」と一言。林Pいわく、ドメスティックなパーキングエリアだそうですが、きめ細やかな優しさが商売繁盛の秘訣かなと勝手に思う次第です。
2杯目の評価
評価 | ★★★☆☆ 3.0 |
SA・PA | 谷田部東(下り) |
メニュー | 醤油ラーメン |
価格 | 530円 |
ガソリン残量 |
8.5リットル/残り11杯 |
3杯目:美野里PA(下り)「担々麺」
3件目、美野里PAに到着。この時点でガソリンは2.5リットルを消費していました。距離から概算して平均燃費は約20km/Lです。まだまだお腹にも余裕のある一行。美野里PAのラーメンは豆板醤の匂いが食欲を刺激する「担々麺」です!
このラーメンで特筆すべきは麺です!モチモチとした食感をしており、担々麺のスープとの相性もグッド。また、具として入っている粗く刻まれたザーサイもアクセントとして効いています。いや、実際美味しかったです。
美味い美味いと連呼しながら、したり顔で評価に移りますが……。
カメラマンさんのおっしゃる通り、確かに担々麺と銘打つ割には少々辛みが足りないかもしれません。
3杯目の評価
評価 | ★★★☆☆ 3.0 |
SA・PA< | 美野里(下り) |
メニュー | 担々麺 |
価格 | 730円 |
ガソリン残量 |
7.5リットル/残り10杯 |
4杯目:友部SA(下り)麺や村里木「たまり醤油ラーメン」
ここまでのPAを打って変わって、ショッピングモールのような友部SAに到着。数年前にリニューアル工事が行われ、外観は武家屋敷をイメージしているそうです。
そんな友部SAのラーメンは麺や村里木(むらさき)の「たまり醤油ラーメン」。スープのベースには、地元土浦市で創業から300年以上醤油を作り続ける「柴沼醤油」を使用。また、同じく土浦名物のレンコンの素揚げが具材として入っているなど、地元愛のあふれるラーメンです。見た目は黒っぽいですが、塩辛いというわけでもなく、コクのある味わいでした。
4杯目の評価
評価 | ★★★☆☆ 3.3 |
SA・PA | 友部(下り) |
メニュー | たまり醤油ラーメン(麺や村里木) |
価格 | 780円 |
ガソリン残量 |
6.8リットル/残り9杯 |
番外編:友部SA(下り)納豆ドッグ
ラーメンを食べ終わり、クルマに戻ろうとしたところで、一行は奇妙なお店を見つけます。
流石茨城県。ラーメンでは飽き足らず、いたるところが納豆まみれです。一応拒否の姿勢を示したものの、抵抗むなしく店に並びます。
見た目は……ホットドッグに納豆が入っているだけというシンプルなもの。う~ん、確かに納豆とからしは相性がいいだろうけど、ケチャップってどんな味になるんだろう。想像がつきません。
思い切って一口。
正直なところ、全然合わないというわけではありません。味のイメージは納豆ピザを思い浮かべていただければ分かるでしょうか。ただ、ものすごく美味しいというわけでもなく。やっぱりお米と一緒に食わせてほしいですね!
5杯目:東海PA(下り)「水戸納豆かき揚げラーメン」
若干お腹が苦しくなってきたところで、本日5軒目となる東海PAに到着。店内はちょうどお昼時だったため、長距離輸送の運転手さんでにぎわっていました。ふりかけキープ棚なるものがあり、バーのボトルキープのごとく、ふりかけを入れておけるのだとか。
さて、出てきたラーメンは、「水戸納豆かき揚げラーメン」。また納豆かよ!!
スープはこの企画初登場となる塩ラーメン。あっさりとして満腹気味のお腹にも優しい味です。そして、納豆かき揚げは案外悪くはない。かき揚げだけなら……。
罪なき納豆へのヘイト、高まる。
5杯目の評価
評価 | ★☆☆☆☆ 1.7 |
SA・PA | 東海(下り) |
メニュー | 水戸納豆かき揚げラーメン |
価格 | 700円 |
ガソリン残量 |
5.5リットル/残り8杯 |
6杯目:中郷PA(下り)「喜多方ラーメン」
一行はいよいよ常磐道下り車線最後となる中郷PAに向かいます。
これまでの道中でいつのまにかガソリンは5リットルを消費していました。平均燃費も相変わらず、20-21km/Lを維持しています。ここからは折り返して残りのガソリンでどこまで走れるかの勝負です。
さて、中郷PAはどんなラーメンが出てくるでしょうか。
メニューに書かれたあったのは「喜多方ラーメン」。福島県喜多方市を発祥とする日本3大ラーメンの1つです。
麺はここまでのサービスエリアすべて細麺でしたが、中郷PAのラーメンは太麺。口に入れると小麦の香りがフワっと広がります。さすが喜多方ラーメン、いい麺を使ってそうです!具はシンプルにメンマ、チャーシュー、ナルト、ネギのみ。スープもシンプルでオーソドックスな豚骨スープですが、それ故に飽きの来ない味と言えるでしょう。
6杯目の評価
評価 | ★★★☆☆ 3.3 |
SA・PA | 中郷(下り) |
メニュー | 喜多方ラーメン |
価格 | 650円 |
ガソリン残量 |
4.0リットル/残り8杯 |
次回予告!
背脂まみれの皮膚。麺とスープでタプタプの腹。
胃袋がエマージェンシーコールを発する中、いよいよ常磐道上り線に入ったイキクル取材班。
目の前に立ちはだかったのはまたしても“あの”ネバネバのアイツだった!?
果たして牧野&林は無事にガソリン10リットルで常磐道のラーメンを制覇できるのか?
林Pの策略により、地獄のような常磐道ラーメンツアーを敢行することとなった編集部牧野。
「Honda Cars 茨城南 南守谷店」さんの全面協力の元、ヴェゼルに乗り込み、意気揚々と茨城県を北上するが、待ち受けていたのは納豆の大軍だった。
背脂とネバネバに悪戦苦闘しながら、一行はとうとう折り返し地点となる福島県「いわき勿来IC」にたどり着く。
早朝、茨城県守谷市をスタートしてから約5時間。私、牧野&林P&カメラマンの編集部一行は、サービスエリアを経由しながらずんずんと北上し、とうとう県境をまたいで福島県「いわき勿来IC」に到着しました。ここまでの走行距離は約150km。ガソリンはおおよそ7リットルを消費しています。前半戦が終了し、いよいよ折り返し。常磐道を南下してどこまで戻ってこられるかの勝負です。
7杯目:関本PA(下り)「スタミナパワーメン」
常磐道上り線最初のパーキングエリアは下りでは立ち寄らなかった関本PA。
こちらのオススメは「スタミナパワーメン」です。元々は「スタミナラーメン」と呼ばれる茨城県ひたちなかのご当地名物で、太麺の上にレバニラ炒めを載せているのが特徴。お腹も苦しいのにここにきてガツンと腹にたまる1杯。これ食べてもまだ残り6杯残ってるのに……。
私とカメラマンさんの評価は上々でしたが、林Pはあまりお気に召さない様子です。
7杯目の評価
評価 | ★★★☆☆ 3.5 |
SA・PA | 関本PA(上り) |
メニュー | スタミナパワーメン |
価格 | 800円 |
ガソリン残量 |
3リットル/残り6杯 |
8杯目:中郷PA(上り)「黒胡麻担々麺」
下り最後のチェックポイントだった中郷PAに戻ってきました。ここのオススメラーメンは美野里PA以来となる担々麺。黒胡麻と名前が付いているだけあり、美野里PAのものと比べると胡麻の風味が強いです。また、麺は中郷PA下りと同じく太麺。先ほどの喜多方ラーメンと同じ麺を使っているのであれば期待も高まります。ところが……。
担々麺だからなのか、それとも別の要因なのか。先ほどの麺よりも明らかに小麦の風味が落ちているのです。
下りの喜多方ラーメンと相対的に評価しての値となりました。
8杯目の評価
評価 | ★★★☆☆ 3.2 |
SA・PA | 中郷PA(上り) |
メニュー | 黒胡麻担々麺 |
価格 | 750円 |
ガソリン残量 |
2リットル/残り5杯 |
9杯目:東海PA(上り)「野菜味噌ラーメン」
ガソリンのリミットが迫る中、一行は東海PAに到着。ここで頼んだラーメンは「野菜味噌ラーメン」。この企画開始以来、9杯目にして初の味噌ラーメンが登場です。
まず、ラーメンが出てきた瞬間の味噌の香りの安心感。そして、もやし、玉ねぎ、キャベツなどなど、たっぷりの野菜と肉味噌。特に野菜の力は偉大で、奇をてらうこともなく、満腹のお腹でも一気に食べられるくらいにこれは美味いラーメンでした。
個人的にも今回の企画の中で、このラーメンが1番だったと思いますね!
9杯目の評価
評価 | ★★★★☆ 4.2 |
SA・PA | 東海PA(上り) |
メニュー | 野菜味噌ラーメン |
価格 | 780円 |
初の星4以上を獲得。ここまでの最高得点となりました。
ガソリン残量 |
0.5リットル/残り4杯 |
ガソリン10リットルでどこまで走れるか!?その結果は
そして、その時はとうとうやってきました。
早朝、守谷市を出発し、福島県いわき市で折り返し。常磐道を走行することおおよそ7時間。ついにガソリン10リットルを消費し終えました。走行距離210km。平均燃費は約21.3km/L。東海PAを出て友部SAを目指す道のりで計測終了となりました。一行はひとまず友部SAまで移動。喜びを分かち合います。
今回はカメラの機材なども持ち込んでおり、実燃費はあくまで目安となりますが、まずまずの数字だったのではないでしょうか。
というわけで、ここから先はダイジェストでどうぞ。
10杯目:友部SA(上り)「黒醤油納豆ラーメン」
延長戦、第1杯。友部SA上り線のラーメンはまたしても、ネバネバのアイツでした。
勘違いのないように断っておきますが、決してマズくはないのです。醤油と納豆なわけですから、元々の相性自体は悪くありません。しかも、ベースとなる醤油も、納豆も、素材にはこだわりが感じられ、それぞれはとても美味しいのです。ただ、朝からずっと納豆と戦ってきた身からすると、目の前のラーメンはまさに地獄のような1杯でした。
10杯目の評価
評価 | ★★★☆☆ 3.0 |
SA・PA | 友部SA(上り) |
メニュー | 友部黒醤油納豆ラーメン |
価格 | 700円 |
11杯目:美野里PA(上り)「スタミナニララーメン」
続いて待ち受けるのは、またしても茨城ご当地名物スタミナラーメン。美野里PAのスタミナラーメンにはモツ煮に加え、たっぷりの刻みニラが載っています。お腹はもう限界を超えている状態で、この匂いは少々キツい……。
11杯目の評価
評価 | ★★☆☆☆ 2.5 |
SA・PA | 美野里PA(上り) |
メニュー | スタミナニララーメン |
価格 | 780円 |
12杯目:谷田部東PA(上り)「真っ赤な辛いラーメン」
こちらは見るからに”赤い”ラーメン。見た目通りかなり辛いのですが、普通の担々麺と違ってラー油がベースとなっており、あまり他では食べられない味です。どうやら人気メニューの1つらしく、他のお客さんも皆さんこちらのラーメンを注文していました。
12杯目の評価
評価 | ★★★☆☆ 3.7 |
SA・PA | 谷田部東PA(上り) |
メニュー | 真っ赤な辛いラーメン |
価格 | 780円 |
13杯目:守谷SA(上り)茨城大勝軒「濃厚もりそば」
時刻は午後8時過ぎ。ようやく守谷SAへ帰ってきます。最後の1杯はPASAR守谷内のフードコートにあった大勝軒でした。
メニューも通常の店舗とほとんど変わらず。最後の1杯にしては切ない気もしますが、人気No.1と書かれてあった「濃厚もりそば」を注文します。
13杯目の評価
評価 | ★★★☆☆ 3.3 |
SA・PA | PASAR守谷(上り) |
メニュー | 濃厚もりそば(茨城大勝軒) |
価格 | 850円 |