目次
クソ車と聞くと、皆さんどんな車を想像するでしょうか?言葉だけでとらえるなら使えない、面白みのない、あまりよろしくないイメージの車となると思います。それでも欠陥などがある場合は別ですが、基本どんなクルマにも愛すべき部分はあるのではないでしょうか。
そんなわけで今回は、世の中で「クソ車」と呼ばれるクルマ達について、その愛される所以も交えてご紹介したいと思います。
アフトヴァース・ラーダ
photo by User:Wassily(CC BY 3.0)
アフトヴァースというのは1966年に創業し旧ソ連時代から現代にいたるまで国産車の製造・販売を続ける、ロシア最大の自動車メーカーです。そんなアフトヴァースから発売された4ドアセダンがラーダです。1978年から国内外に向けて販売され、ロシア国内ではもっとも普及したロシアの国民車とも言える車なのです。
そんな国民車ラーダのクソ車なところは、1978年に登場してから2010年までほとんど進化をすることなく、当時の姿のまま販売され続けたことです。日本でもアメリカでも欧州でも、自動車メーカーは常に国内のライバルや外資との激しい競争にさらされ、結果として車の性能は飛躍的に向上していきます。旧ソ連時代にはアフトヴァース以外にもいくつかの自動車メーカーが存在していたのですが、複数のメーカーで製造する車種やパーツが共有されていたためにどのメーカーも同じ車を製造し、旧ソ連政権下のロシア国内では自動車メーカー間での競争が起きなかったのです。競争が起きないのですから、当然車が進化することはありません、結果としてラーダは発売から30年近くほぼそのままの姿で販売され続けたのです。
フィアット・ムルティプラ
photo by Rudolf Stricker
1998年に発売された2代目フィアット ムルティプラ、その前期型が今回取り上げるクソ車です。ラーダと違いクソ車の理由は明快で、ずばりその見た目がクソ車の理由です。2列3人掛けシートを備えるミニバンとして開発されたムルティプラは、ミニバン特有のずんぐりとしたスタイリングに深海魚か何かのような独特のフロントフェイスを備えており、車に興味がない人でも印象に残る、非常に奇異なクルマとなっていました。あまりにもインパクトが強くその外観に拒否反応を起こす人もいたほど。
そんなムルティプラは後期型になるとフェイスを一新し、普通のフロントフェイスになってしまいます。
photo by Tennen-Gas(CC BY 3.0)
3列シートを備えていることもありその印象はホンダのエディックスに近いものがあり、正直なところ無個性な車になってしまいました。
ヒュンダイ・ティブロン
photo by MIc(CC BY 2.0)
丸め4灯を持つクーペと言えばトヨタ セリカやホンダ 初代インテグラなどがありますが、そんなスポーツクーペをぱくって作ったといわれているのがヒュンダイ ディブロンです。セリカ風の強面な雰囲気に反してリアから流れるボディラインは流麗で、社外エアロを装着した改造車のようにデザインに一体感がないクソ車です。
このやっつけ感が過渡期の韓国車らしいといえばらしいのですが・・・。
イキクル3周年記念特別企画!現金30,000円プレゼントキャンペーン実施中
次ページ コービン・スパロー、ポンティアック・アズテック、ジープ・チュロキー