2018年2月8日、ホンダの最上級サルーン・レジェンドがビッグマイナーチェンジを果たしました。概要はすでに2017年の東京モーターショーで発表されていましたが、昨日発売した新型レジェンドの詳細を改めておさらいしつつ、競合車種である日産・フーガと徹底比較をしてみたいと思います。
また、前型までのレジェンドの詳細をイキクルでも過去に配信しておりますので是非こちらもチェックしてみてください。
ホンダの最上級セダン、レジェンドの魅力について改めて迫ってみよう!
新型レジェンド――移動を心豊かにする最高のクルマを。――
ホンダの公式サイトによれば、今回のレジェンドのマイナーチェンジでは、車の基本性能を徹底的に磨き上げたほか、内外装の一新や、安全装置の充実など、かなり大きな変更が加えられているようです。
コンセプトは「移動を心豊かにする最高のクルマを。」その言葉の通り、様々なギミックや上質な走りをもたらす装備の進化が盛り込まれています。
それでは早速日産フーガと比較をしながらその詳細に迫ってみましょう。
磨き抜かれた走行性能
新型レジェンドでは新たな駆動システムである「SPORT-HYBRID SH-AWD」を搭載しています。これは新開発のV6直噴i-VTECエンジンと7速デュアルクラッチトランスミッション、さらに3モーターを組み合わせたハイブリッドシステムです。
大排気量エンジンにモーターを3つ組み合わせることで加速のスピード、パワーはもとより、16.8km/Lという低燃費の両立も遂げています。さらに7速のDCTと四駆システムの組み合わせは抜群でシームレスな加速感、スムースなコーナリングを実現しています。
対してフーガのハイブリッドシステムはレジェンドと同様3.5L V6エンジンとデュアルクラッチのシステムになりますが、モーターは1つになります。そのエンジン・モーター合算の最高出力は364PSとなり、また燃費は18.0km/Lとレジェンドよりも上回ります。
これに対してレジェンドのシステム全体での最高出力は382PSとなり、燃費ではフーガに劣るものの、最大出力では圧倒的に凌駕しています。
レジェンドとフーガのエクステリア比較
レジェンドの外装に関してはフロント、リアともに一新されています。台形を基調とした力強いグリルは前期型よりも増してスポーティさや押し出し感を引き出しています。よりシャープで精悍なデザインとなりました。
フーガのエクステリアはレジェンドに比べると流線形のデザインとなっており、優美なラインで高級感を演出しています。ヘッドランプは単眼となっており、複眼主流の昨今においては少々古臭さがあるといえるかもしれません。
レジェンドとフーガのインテリア比較
レジェンドのインテリアはエクステリア同様、前期型に比べると精悍かつスポーティな印象となっています。シートは一新され、ややバケット感のある身体を包み込むようなシートとなっています。
対してフーガのインテリアは高級感溢れる上質な内装となっております。レジェンドも上質ですが、ややスポーティになったレジェンドに比べるとフーガの内装はオーソドックスな高級車としての内装の伝統を踏襲するような印象となっています。
レジェンドとフーガの安全性比較
レジェンドは統合安全システムである「Honda SENSING」にトラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)を新採用しました。これは高速道路での渋滞時でも車間維持とステアリング操作をアシストしてくれる機能になります。
フーガは渋滞時のクルーズはできませんが統合安全装置を装備しています。特筆すべきはインテリジェントアラウンドビューモニターの設定といえるでしょう。これは複数のカメラの画像をつなぎ合わせて車を上方から見下ろすように見ることができるシステムです。駐車時や狭い道などでは活躍すること間違いなしの装備といえるでしょう。
レジェンドとフーガの価格比較
新型レジェンドの価格は707万4000円と設定されました。先代モデルが680万円からでしたので、新型は少々値段が上がっています。それに対してフーガはレジェンド同等のハイブリッドモデルであれば約630万円からと、少し低めの値段設定となっています。
ただしレジェンドは標準で四駆となりますが、フーガで四駆を選びたい場合には370GTというガソリン車モデルになってしまうので注意が必要です。
革新のレジェンドに対して伝統のフーガ
両車ともにホンダ、日産の代表的な高級サルーンとしてその名に恥じない素晴らしい出来栄えとなっています。キャラクターとしてはレジェンドの方が近年の流行を反映してスポーティな出来栄えになっているようです。対してフーガはこれまでの高級車の伝統を引き継いだ、極めてオーソドックスな形といえるでしょう。伝統か、革新か、あなたはどちらを取りますか?