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新型デミオのガソリンモデルのエンジン変更で燃費はどう変わった?グレード別の装備内容は?
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1996年に初代が登場したマツダのコンパクトカー、デミオはエントリークラスながらも高級モデル譲りの洗練されたエクステリア、居住性の高さから若い世代を中心に莫大な人気を誇るモデルです。
現行モデルは4代目にあたり、2014年に登場してから数回一部改良は行われていましたが、未だ大きなマイナーチェンジは行われていません。
もう4年も経過しているので今回がマイナーチェンジになるのではないかと噂されていましたが、結果としては今回も一部改良に留まりました。
今回の改良の最も大きなポイントは、ガソリンモデルの全グレードにおいてこれまでの1.3Lエンジンから1.5Lエンジンにパワーアップしたこと。それでいて価格は据え置きというのですから、凄いですね。
ディーゼルエンジンには、これまでと同じものが使用されています。
WLTCモード燃費に変更、トルク向上で実燃費は期待
2018年10月1日以降日発売される新型車にはWLTCモードでの燃費の表示が義務付けられます。
これまで日本ではJC08モードという燃費の計測方法で燃費が計測されていましたが、これは日本独自のやり方で実燃費との差が大きいという問題がありました。
そこで国際的に使用されているWLTCモードでの計測が日本にも導入されることになったのです。
WLTCモードでは、市街地や郊外、高速道路の3つの走行環境での測定を行い、その3つの数値とともに平均値を表示します。さらに計測時には乗員などの重量も考慮して測定されるので、JC08モードよりも実燃費との差が少ないとされています。
カタログ上ではWLTCモードはJC08モードよりも燃費が落ちてしまうことになりますが、実際の燃費により近い数字になっていると考えてください。
マツダでは他のメーカーに先駆けてWLTCモードに変更しており、2018年8月30日に発売されたデミオでもWLTCモードが採用されました。
今回のガソリンエンジンに採用されたエンジン「SKYACTIV-G 1.5 」は最高出力110ps、最高トルクは141Nmとなっています。現行の1.3Lモデルよりも出力は18psアップ、トルクは21Nm向上しました。
燃費はWLTCモードで17.2~19.8km/ℓ。計測モードが違うのでこれまでと単純比較はできませんが、マツダではこの「SKYACTIV-G 1.5 」の採用によってエンジン効率のいい領域を有効に使用できるようになり燃費の向上が期待できるとしています。
UV/IRカットガラス採用
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今回の一部改良ではフロントドアガラスにUVカット率100%。IR(赤外線)カットのスーパーUV/IRカットガラスを採用しました。
フロントドアにはUVカット率が99%のUV/IRカットガラス、リアドア、リアゲートガラスにはUVカットガラスを使用しています。
車内温度の上昇が抑えられるので、夏場は特にありがたいですね。日焼けからも肌を守ってくれそうです。
では、モデル別の装備の違いを見てみましょう、
15C
エントリーグレードが15Cです。必要最低限の装備でよりお手軽にデミオに乗れるモデルという位置づけですね。
シンプルながらも安全装備は充実したものに。エマージェンシー・シグナル・システムやアドバンストスマートシティブレーキサポート 、AT誤発進抑制制御、ブラインド・スポット・モニタリングや車線逸脱警報システム等が装備されています。
インパネはブラック、引き締まった印象です。
15S
15Sが一般的にベーシックグレードと呼ばれるグレードです。このグレードから7インチWVGAセンターディスプレイ&コマンダーコントロールがセットされます。ステアリングにはオーディオリモートコントローススイッチがプラスされました。
選べるオプションも格段に増え、本革巻きのステアリングやシフトノブなどが選択できます。
安全装備は15Cと変わりありません。インパネカラーはグロスブラックになっています。
15Sツーリング/15SツーリングLパッケージ
15Sよりも安全装備が充実します。ドライバー・アテンション・アラートや交通標識認識システムが15Sの装備に加わります。またヘッドライトがLEDになり、スーパーUVカットガラス、IRカットガラスが標準装備されました。
インテリアもステアリングやシフトノブが本革巻きになり、よりクラス感のある雰囲気を醸し出します。
15SツーリングLパッケージは、インテリアを2つのパターンから選べるのが特徴です。ブラック/ピュアホワイトを基調にしたものとブラック/ディープレッドという組み合わせです。
シート素材もクロスとレザーのコンビシート、もしくは高級素材のグランリュクスとレザーのコンビシートとなり、より贅沢なインテリアになっています。
新型デミオのガソリンモデルとライバルのコンパクトカーの燃費・価格・スペックを徹底比較!
トヨタ・ヴィッツ ハイブリッド F
出典元:https://toyota.jp/vitz/exterior/?padid=ag341_from_vitz_navi_exterior
トヨタのコンパクトカーの代表的なモデルですね。1999年に登場しましたが当時大ヒットし、コンパクトカーブームを巻き起こしたモデルでもあります。
長い歴史を持つモデルですが、ハイブリッドがラインナップに加わったのは2017年。意外と最近です。トヨタの誇るハイブリッドシステムを搭載し、クラス内では最高レベルの燃費性能を誇ります。
ホンダ・フィット15XL Honda SENSING
出典元:https://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/styling/design/
ホンダ自慢の安全・運転支援技術「 Honda SENSING」を搭載した人気モデルです。
トヨタのヴィッツと並んでコンパクトカー市場を引っ張ってきたモデルで、ホンダの軽自動車以外では最もコンパクトなサイズとなっています。初代は2001年に登場しましたが、2002年には日本の2大カー・オブ・ザ・イヤーの「RJCカー・オブ・ザ・イヤー』を受賞しました。
スズキ・スイフトRSt
出典元:http://www.suzuki.co.jp/car/swift/styling/
スイフトは日本では2000年から販売されていますが、今回比較するスイフトRStがラインナップに加わったのは2016年のフルモデルチェンジ時でした。1.0Lターボエンジンを搭載したスイフトの最上級グレードになります。
軽量化と高剛性を両立させた新型プラットフォーム「HEARTECT」を採用し、徹底した軽量化を実行。軽やかな走りが自慢です。
では、エンジンスペックや燃費、価格を一覧にして比較してみましょう。
最高出力(kW[PS]/rpm) | 最高トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 燃費(km/ℓ) | 価格 | |
マツダ・デミオ(ガソリンモデル) | 81[110]/6,000 | 141[14.4]/4,000 | 19.0 | 1,393,200円~ |
トヨタ・ヴィッツ ハイブリッド F | 54[74]/4,800 | 111[11.3]/3,600-4,400 | 34.4 | 1,819,800円 |
ホンダ・フィット15XL Honda SENSING | 97[132]/6,600 | 155[15.8]/4,600 | 22.2 | 1,853,280円 |
スズキ・スイフトRSt | 75[102]/5,500 | 150[15.3]/1,700-4,500 | 20.0 | 1,704,240円 |
トヨタ・ヴィッツ ハイブリッド Fにはこれのモーターの出力45kWと169N・mのトルクが加わります。
燃費はマツダのみがWLTCモードであとはJC08モードなので一概に比較できませんが、トヨタ・ヴィッツ ハイブリッド Fがダントツでトップなのは間違いなさそうですね。
新型デミオ15Sツーリング、XDツーリングをベースに上質内装の特別仕様車ミストマルーンが追加!
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スエード調人工皮革(グランリュクス)とブルーグレーステッチの内装
今回新たに特別仕様車ミストマルーンが登場しました。足回りやパワートレインに変更はなく、内装が上質になったモデルです。
シートやインパネ、ドアトリムにスエード調の人工皮革、グランリュクスを使用し格調高い雰囲気に。シートにあしらわれたキルティング模様がアクセントになっています。
落ち着きと気品を感じさせるディープレッドにブルーグレーのステッチを施した印象的なカラーリングです。
ステアリングヒーターや高輝度ダーク塗装アルミホイール
寒い季節には嬉しいステアリングヒーターを装備しました。また、高輝度ダーク塗装の16インチアルミホイールがあしらわれています。
新型デミオにも特別仕様車ノーブルクリムゾンが引き続きラインナップ
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千鳥格子の専用クロスレッドシートとピュアホワイトのコンビカラー内装
その名の通り、深紅のシートと随所に施されたピュアホワイトが鮮やかな特別仕様車です。ミストマルーンが落ち着いた大人の上質さを感じさせるとすれば、このノーブルクリムゾンは躍動感を感じさせ、対象的な雰囲気となっていますね。
専用の専用クロスレッドシートには日本では伝統的に愛されてきた千鳥格子をデザインに取り入れ、ファッショナブルさを表現しています。
シボ打ち加工のインパネデコレーションパネル
インパネにはシボ打ち加工が施されていますが、このシボも千鳥格子になっているというこだわりよう。光の加減で浮き上がる千鳥格子が車内のインテリアに統一感を持たせています。
終わりに
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実質価格据え置きのままでガソリンエンジンを1.5Lにボアアップしたデミオ。マイナーチェンジでもない一部改良でここまでやってくれるとは、嬉しくなってしまいますね。
特別仕様車も2種類ラインナップされ、選ぶ楽しみも増えました。とてもコンパクトカーと思えない豪華な仕上がりは、また新たなデミオのファンを増やすことになると思われます。