こんにちは、里美です。高級車に乗った素敵な男性と結婚することを夢見て、日々婚活に励んでいます。前回、モデルの玲奈に誘われて参加したクルーザーパーティー。石を投げればとにかくリッチな男性に当たるこの環境!絶対いい男を捕まえて帰らなきゃ!
今回の登場人物
里美…30歳、某IT企業勤務。大学生の頃からセレブな男性とばかり付き合ってきた。そろそろ結婚しないとマズイかなと思い若干焦って婚活中であるものの、生活レベルは落としたくないので難航気味。瀧本美織似。
玲奈…25歳、イベントコンパニオン&モデル。里美とはパパに出してもらったお金で通ったワイン教室で知り合う。スポンサー的存在のパパが常に数人いる。菜々緒似のスタイルの良い美女。
イイ男がいる場所にはイイ女が集まる
いい男がいる場所には、どこからかいい女も寄ってくるんですよね。明らかに港区あたりで遊び慣れていそうな、サングラスと抜群のスタイルが目立つ女子が沢山います。いえ、可愛い子しか呼ばれないのでしょう、この手のパーティーには。
今日の参加者はおそらく100人ほど。200人は収容できそうな大型クルーザーに、乾杯のビンテージシャンパーニュといい、主催の新井さんのお金持ちさは尋常ではなさそう。そこに集まる遊び慣れた男たちと、口説かれ慣れている美女たち。何となく、ハブとマングースの対決を彷彿とさせる図が思い浮かびます……。
ですが、私は傍観者になっている場合ではないのです。結婚相手を探しにきているのですから!
と、そこで早速。金ピカのロレックスに、ホワイトニングにお金をかけまくっているのであろう真っ白な歯と白のデニム姿が印象的な男性に声をかけられました。
「君たちさ、あの奥にいる女の子たちと違ってスレてない感じがいいね!」
スれてないってこれ、素人っぽい=カワイクないってバカにされてるんでしょうか。口の悪い男性は苦手です。私が嫌な顔をしたのにも気づかず、川村と名乗るその男はグイグイ話しかけてきました。
話してみると決して会話がつまらないわけでもなく、やや強引ではありながらも強気なキャラの川村さんはなかなか面白い方でした。最近水上バイクの免許を取ったらしく、しきりに水上バイクの会に誘ってきます。
ですが、残念ながら160センチ程度しかない小柄な身長の私たちには無理。お金も大事ですけど、最低限の外見は譲れません!
なかなか抜け出せずに適当に話を合わせていた私たちでしたが、玲奈がそっと私の腕を引っ張るので会話の輪から離れました。
里美「内心うんざりしてたの、玲奈ちゃん、ありがと」
玲奈「いえいえ。そういえば、この前男友達に水上バイクに誘われて行ったんですけど、」
里美「水上バイクってさ、川村さんの話はともかくこの季節楽しそうじゃない!!」
玲奈「私のイメージだと、水上バイク乗ってる人ってちょっと柄が悪いっていうか。チラッと刺青入ってるのが見えたりして怖い人が多い気がするんですよね〜」
里美「そうなの?」
玲奈「ええ、その筋の人かカタギなのか微妙な感じの人も多いみたいで」
里美「怖いわね」
玲奈「水上バイクって、普通の船舶免許と違って2日くらいの講習でわりと簡単に免許取れるみたいなんですけど、そもそも運転が簡単なので無免許で乗っちゃう人もいるらしくて」
里美「えー、取り締まりとかないの?」
玲奈「海の上だとそんなにないんじゃないですかね?分かんないですけど。それで、この前友達がぶつかって放り出されて頭打って大怪我したんですよ」
里美「うわ、痛そう。無免許じゃ保険入ってない人もいそうね」
玲奈「そうなんです。そうそう、海だと110番じゃないんですね。118番にかけるって知らなくて、みんなでテンパッてたら相手はさっさと逃げちゃって」
里美「怖すぎる!」
玲奈「もちろん全員がそうじゃないと思うんですけど何かとガラが悪い人も多いみたいで、気をつけたほうがいいかもしれません」
里美「水上バイク乗りにいい男はいないのかあ(笑)」
玲奈「あー、なぜかランボルギーニとかあの手の派手な車乗ってる人が多い気がしますね!」
里美「それはちょっと気になるけど、怖いのは嫌だわ」
玲奈「最近の水上バイクは、真面目なタイプの人が選ぶ遊びではないかもしれませんね」
川村さんに誘われてちょっと水上バイクが気になった私でしたが、ガラが悪い人だらけと聞くと躊躇してしまいます。もうちょっと他の男性に声をかけてみるべく、みんなが集まっている方に戻ることにしました。
次回に続きます。
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