出典元:https://japanese.engadget.com/2018/09/05/audi-a8-23-ai/
4世代目となる新型アウディ・A8の特徴は?旧型からどこが進化した?
出典元:https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1141638.html
2018年10月15日、アウディA8の新型フラッグシップモデルが発売されました。
名車ひしめくアウディ各モデルの中でも、際立つ気高さと高貴さを感じさせるアウディA8の新モデルは4代目となります。
新モデルの公開とともに車業界の視線を一気に集めた新型アウディA8。前モデルである3代目アウディA8から、どのような進化を遂げたのでしょうか。アウディA8の特徴を詳しく見ていきましょう。
アウディA8から適用されるグレード表記
従来のアウディAシリーズの車名は、モデル名と排気量が併記されていましたが、新型A8からはモデル名と最高出力の表記へ変更されました。
これは、排気量よりも最高性能を重視する現在のユーザーの価値観に合わせた改定といえるでしょう。
まずは新型A8からこの表記が始まり、徐々にその他の車種も改定していくようです。今までの表記に見慣れている方は、一瞬戸惑ってしまう変更ですね。
なお、R8やRS、Sモデルは従来どおりの表記を継続するようです。
パワフルな走行と流れるような発進を支えるエンジンシステム
前モデルであるアウディA8(D4)では上位グレード2種にのみ使われていたターボエンジンを、新型アウディA8では3グレード全てに搭載しています。走行性能に一切の妥協がないという宣言と取れますね。
また、マイルドハイブリッドシステムを全グレードに採用し、従来と比較して燃費が低減されています。
ハイブリッド車ならではのスムーズな発進・停止は、アウディA8の品格をさらなる高みへと押し上げることにも一役買っている印象です。
これから先、アウディも他社と同様にハイブリッド車や電気自動車の開発へ注力していくことになるのでしょうか。
レベル3の自動運転を前提としたレベル2自動運転と進化したセーフティーアシスト
新型アウディA8の目玉とされたレベル3相当の自動運転機能。車業界関係者の多くが注目していました。
しかし、日本はもとより海外でも法整備が追いつかないことから、実用ではレベル2相当となっています。
思い描いた未来に手が届く先進の自動運転テクノロジーですが、ハード面ではなくソフト面が律速点となってしまっている状況です。
安全性の観点では、アウディA8(D4)にはなかったレーザースキャナーを搭載。捉えた物体の形状を判別することが可能になりました。
これに加え、従来の超音波やレーダー、カメラなど20を超えるセンサーで危険を回避します。もちろん、「万が一への備え」に留まりますが、安全安心のドライブタイムを過ごすことができます。
コントロールパネルは2画面タッチスクリーン
これまでの車種にもMMIタッチレスポンスと呼ばれるタッチ式パネルが採用されていましたが、新型アウディA8では更にその上をいく2スクリーンを搭載しています。
下スクリーンでタッチ操作、上スクリーンに情報表示、いずれも画面が広くとられているので、運転中も操作しやすい形といえるでしょう。
また、従来よりも指紋の汚れがつきにくい液晶が採用されているとのこと。高級感を保つためのちょっとした配慮が嬉しいですね。
新型アウディ・A8のグレード別の装備の違いは?ショートとロングボディのサイズの違いは?
出典元:https://www.audi.co.jp/jp/web/ja/special_offer/limited_edition.html
新型アウディA8は全3グレードで展開しています。
エンジンシステムの観点では2種類。V6ターボ搭載の55TFSIクワトロと、V8ツインターボの60TFSIクワトロ、L 60TFSIクワトロに分けられます。
内装面のグレード差として挙げられるのが空調機能の違いです。60TFSI、L 60TFSIでは4ゾーンデラックスオートマチックエアコンディショナーを標準装備しています。
これにより、前後左右全ての座席で独立した空調環境の調節が可能となっています。また後部座席にもエアコン用のタッチパネルが搭載されています。
3グレードのサイズの違い
3グレードの中で最もゆったりとしたロングサイジング設計なのがA8 L 60TFSIクワトロです。
60TFSIの全長が5170mmなのに対し、Lは5300mm。Lはリアドアも大型で乗降しやすく、ホイールベースも130mm拡張されています。
L 60TFSIクワトロは、高級セダン3グレードの中で最も「良質なくつろぎ」が得られる車種といえそうですね。
新型アウディA8とライバルのラグジュアリーセダンのサイズ・スペック・価格を徹底比較!
出典元:https://topgear.nl/autotests/audi-a8-55-tfsi-quattro-2018/
最新テクノロジーや運転性能を駆使した新型アウディA8ですが、ライバルポジションにある各社高級セダンと比較するとどのように映るでしょうか。
A8を含む6社8車種をサイズ、燃費、価格の3つの観点で比べてみました。
- アウディA8(L 60TFSIクワトロ)
- メルセデスベンツ・Sクラス(S450/S560 4マチックロング)
- BMW・7シリーズ(740d xドライブ/750Li)
- レクサス・LS(LS500h)
- ジャガー・XJ
- キャデラック・CT6
サイズで比較
乗車した際に、空間に余裕があると感じる一つの要因が、車幅の広さではないでしょうか。
車幅に注目してみると、最も広いのがアウディA8 L 60TFSIクワトロの1945mmです。キャデラック CT6が1885mm、その他は1900mmとなっており、アウディA8の広さが際立っています。
また車内空間の圧迫感の観点では天井までの高さも重要です。単純に全高の比較ですが、メルセデスベンツ2種とキャデラックCT6が1495mm、次点にアウディA8とBMW 750Li。
総合的に見ると、アウディA8は車幅、全高ともに余裕のある作りといえそうです。
車種 | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) |
アウディA8(L 60TFSIクワトロ) | 5,170 | 1,945 | 1,470 |
メルセデスベンツ・Sクラス(S450/S560 4マチックロング) | 5,255 | 1,900 | 1,497 |
BMW・7シリーズ(740d xドライブ/750Li) | 5,180 | 1,900 | 1,490 |
レクサス・LS(LS500h) | 5,235 | 1,900 | 1,450 |
ジャガー・XJ | 5,135 | 1,900 | 1,455 |
キャデラック・CT6 | 5,190 | 1,885 | 1,495 |
燃費で比較
毎日乗る車だから、燃費にはこだわりたいものです。
8車種の中ではV6ハイブリッド車のレクサスLS500fが16.4km/l、6気筒ツインターボディーゼルBMW740d xドライブが15.4km/lとなっています。
ジャガーXJはV6エンジン搭載で7.6km/lと、8車種の中では残念な結果に終わりました。
アウディA8と同じくV8ツインターボ搭載のメルセデスベンツS560 4マチックロングは9.0km/lと、他のガソリン車と遜色ありません。
それに対してアウディA8は、マイルドハイブリッドを搭載しているにもかかわらず燃費は8.7km/lとふるわず。
アウディA8は車体が大きめにできているとはいえ、燃費の面で改良の余地があるのかもしれません。
車種 | エンジン | 燃費(km/l) |
アウディA8(L 60TFSIクワトロ) |
V8ツインターボ・マイルドハイブリッド |
8.7 |
メルセデスベンツ・Sクラス(S450/S560 4マチックロング) | V8ツインターボ | 9.0 |
BMW・7シリーズ(740d xドライブ/750Li) | V6ツインターボディーゼル | 15.4 |
レクサス・LS(LS500h) | V6ハイブリッド | 16.4 |
ジャガー・XJ | V6 | 7.6 |
キャデラック・CT6 | V6 | 7.7(米国) |
価格で比較
各社自慢の高級セダン。平均価格帯は120万円前後となっています。
150万円を超える高価格帯に位置するのが、アウディA8、メルセデスベンツS560 4マチックロング、BMW 750Liの3車種。
いずれもエンジンは同じV8ツインターボ搭載ですが、BMW 750Liは唯一の170万円台です。
低価格だったのがキャデラック CT6。唯一100万円を下回り、9,990,000円(税込み)の価格設定となっています。
ただし価格差が機能差、というわけではないようで、いずれの車種もそれぞれで先進の安全性能技術やデジタルガジェット連携を取り入れています。
またインテリアについても、高級感のある素材、手入れしやすい素材など求めるもに見合う価格であればユーザーは納得できる部分だといえます。
車種 | 税込価格(円) |
アウディA8(L 60TFSIクワトロ) |
16,400,000 |
メルセデスベンツ・Sクラス(S450/S560 4マチックロング) | 16,990,000 |
BMW・7シリーズ(740d xドライブ/750Li) | 17,920,000 |
レクサス・LS(LS500h) | 11,214,000 |
ジャガー・XJ | 11,490,000 |
キャデラック・CT6 | 9,990,000 |
新型アウディA8にW12モデルやS8の追加は?
出典元:https://www.motor1.com/news/236402/audi-w12-engine-removal/
アウディA8 W12は発売されるのか
第3世代のアウディA8の最上級モデルとして発売されたアウディA8 W12。
12気筒のツインターボエンジンにより軽い取り回しで力強い走りを見せるハイエンドモデルですが、新型アウディA8への追加の見通しは立っていません。
アウディA8 W12は2,000万円を超える車種であり、需要の面ではそう高くないといえます。こうした車種の開発よりも、環境性能の高い電気自動車の開発が急がれているということではないでしょうか。
新型アウディS8の追加はあるのか
同じくA8のスポーツタイプモデルのS8も、2,000万円を超えるハイグレードカー。ラインナップへの追加が待ち遠しいところですが、現在のところ情報はありません。
環境、燃費、走行性能とラグジュアリー感を兼ね備えたアップグレードが待ち望まれますね。