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軍用車両のゲレンデヴァーゲンをベースに登場したW460型
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NATO用の軍用車両としてシュタイア・プフとの共同開発
驚くべきロングセラーを誇るメルセデスベンツのGクラス。ラグジュアリーなオフロード車として絶大な人気を誇ります。
日本では木村拓哉や明石家さんまの使用で車好き以外の方にも知られる存在となりました。
Gクラスの”G”は、ドイツ語の”ゲレンデヴァーゲン”の頭文字をとったもの。
オフローダーを意味するこの単語はまさしくズバリそのままGクラスの一番大きな特性をわかりやすく表しているといえるでしょう。
オーストリアのメーカー、シュタイア・プフとの共同開発で生まれたゲレンデヴァーゲンは、そもそも軍用に開発されたモデルでNATO軍が正式採用していたことで知られています。
1979年、民生用の初代Gクラス登場
1979年にゲレンデヴァーゲンを民生用に仕様を変更したものが登場します。
もともと軍用車両であったのそのタフさを存分に活かし、ワイルドなエクステリアとずば抜けたオフロード性能を武器にしたGクラスは瞬く間に人気に。
車ファンはもちろんのことミニタリーファンにも広く受け入れられました。
この初代が登場したのは1979年のことですが、それからもエクステリアや基本設計は登場から約40年たった現在でも大きな変化はなく、初代のコンセプトを貫き続けています。
ボディタイプはショート、ロング、カブリオレの3タイプ
登場時のラインナップは3タイプ、5人乗りのショートと7人乗りのロング、その他にもオープンタイプのカブリオレが用意されました。
元は軍用モデルと聞いたらバリエーションはなさそうに感じてしまいますが、意外とバリエーション豊かなラインナップで登場したようです。
やはり車は多くのラインナップから選ぶ楽しみというものも捨てがたく、民生用としてデビューさせるにあたってそのあたりは考慮されたのかもしれないですね。
軍用モデルのW461型
”W461”という名はゲレンデヴァーゲン軍用モデルに使用される名称です。
1979年に民生用を売り出してからも並行して軍用の製造を行っており、ドイツ軍やオーストリア軍などが使用していました。
一見しただけだと民生用とそう変わらないように思えますが、軍用だけあって専用装備が細かく施されています。
それぞれの軍向きに仕様の違うエンジンを搭載、小銃用スタンドなどが備えられているのが特徴。
民生用も軍用であった気配を色濃く残すように仕上げられていますが、やはりリアル軍用とは迫力が違うのでしょうか。
熱狂的なファンが存在し、この軍用のW461型をアレンジした限定モデルなどが発売されています。
フルタイム4WDとなったGクラス(W463型)、内外装の変化の歴史
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登場以来約40年の間、基本構造に大きな変化はなかったと述べましたがインテリアや細かい装備は時代に合わせてどんどん変化していきました。
1989年、オーバーフェンダーとサイドステップを装着
フルタイム4WDを導入して新しくなったGクラスは、エクステリアにも少し手が加えられました。
サイドステップが装着され、これまでより格段に乗り降りがしやすくなりました。特に女性の方には嬉しい装備だったのではないでしょうか。
またオーバーフェンダーも装着され、一層精悍さを増した雰囲気に。これは実用面を考慮してというよりも、恐らくはルックス重視で装着されたと考えられます。
というのも、この頃より少し前になりますが70年代のレーシングカーブームの頃、オーバーフェンダー仕様のレーシングカーが多く、オーバーフェンダーがもてはやされたことがありました。
その流れを汲んでGクラスにも装着されたという一面もあるのではないでしょうか。
1997年、エンジン・ミッション改良と共にクリアウィンカー採用
3.2LV6エンジンが搭載され、それまで4速ATだったトランスミッションが5速ATへと進化。エンジンのスペックを十分に引き出せるパワートレインとなり走行性能が格段とアップすることに。
またクリアウィンカーを採用、視認性の向上とともにモダンなルックスへと進化しました。
2001年、内装デザイン一新
インテリアに大きく手が加えられ、それまでのイメージを一新するものに。
初期のようなハードさはインテリアからは少なくなり、より快適でラグジュアリーなものへと進化していく過渡期でもありました。
質感の向上はもちろんのこと、その操作性にも改善が加えられ、本格的なオフローダーにありがちな居住性の悪さを解消しました。
2006年、キセノンライト・コーナリングライト採用
今では主流となりつつあるバイキセノンライトを採用、夜間の視認性が格段にアップ。
森の中や沼地など、オフローダーが走る環境を考えれば従来のハロゲンライトよりもかなりの明るさを誇るキセノンライトの装備は当然ともいえるものだったのではないでしょうか。
このヘッドライトアクティブライトシステムを搭載、現在多くの車に装備されている先進安全技術をいち早く取り入れていました。またコーナリングライトも新たに装備されました。
2009年、グリルデザイン変更
1979年のデビューから30年、この年のモデルは30周年記念モデルとして販売されました。
車の顔ともいえるフロントのイメージを大きく左右する重要な存在であるフロングリルを変更、キープコンセプトながらも時代に合わせた洗練されたデザインとなりました。
節目の年にあたり、ちょっとした変化も必要だったのかもしれませんね。
またアルミホイールのデザインも一新、記念モデルにふさわしい装いで新しい時代の幕開けを迎えました。
2012年、LEDドライビングライト追加、内装デザイン一新
シート類やステアリングのデザイン、ダッシュボードなどインテリアに大きな変更が加えられ、よりスタイリッシュかつ高い操作性を備えたものになりました。
高級感あふれるインテリアデザインはハードなイメージのエクステリアからは想像できないほどのものに。
またこの世代から携帯電話を接続して様々な機能が利用できる「COMANDシステム」が搭載されました。
エクステリアにも少し変化が。LEDドライビングライトが採用、ドアミラーも新設計のものになりました。
新型Gクラスの欧州での販売スタート!国内での発売時期は?
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2018年、新型Gクラスをデトロイトオートショーで発表
2018年の5月5日、デトロイトモーターショーでワールドプレミアとなった新型Gクラス。
登場してからこれまでの約40年の歴史の中でも初めてのフルモデルチェンジとなります。
約半世紀も細かく改良を重ねながらも登場時のスタイルを保ち続けていたと思うと、感慨深いものがありますね。
とはいえ、メルセデスベンツから明確に”フルモデルチェンジ”という言葉が出たわけではありません。
ボディサイズも変化しサスペンションもチェンジ、インテリアは先進設備を多数備えた現代的なものに。
従来の改良に比べてかなり大掛かりな変更がなされることから、実質的なフルモデルチェンジと見なされているようです。
国内での発売時期は?
日本国内ではすでに2018年の6月6日に発表、同日発売となっています。日本で展開されるのは「G550」とハイスペックな「メルセデスAMG G63」の2タイプ。
納期は8月以降になるということですが、今から楽しみですね。秋頃には街中で新型Gクラスにお目にかかれるかもしれません!