ボルボ・新型XC60世界初公開! 洗練されたデザインと高出力のPHVに迫る

ボルボ・新型XC60世界初公開! 洗練されたデザインと高出力のPHVに迫る
     
   

「ボルボ・XC60」といえば、ボルボ社のセールスを牽引するミドルサイズ・SUVとして知られています。

初代XC60が発表されてから9年(日本での販売は2009年8月)が経ちましたが、現在開催中のジュネーブモーターショーにて、フルモデルチェンジとなる2代目ボルボ・XC60の発表がされました。いったい、新型XC60はどのようなクルマに仕上がっているのでしょうか。ここではその最新発表と今後の展望について語っていきます。

新型XC60はボルボ史上最も安全なクルマ

photo by AutoBild

ボルボ・XC60は、発売から9年で累計約100万台を売り上げ、ボルボの世界販売台数の約30%を占めている同社のベストセラーモンスターマシンです。

特筆すべき点は、SUVでありながら、ラグジュアリーかつ、3リッター6気筒エンジン搭載で、その「走り」も楽しませてくれたところでしょう。

高級車に負けない走りで世界を席巻したXC60ですが、現在開催中のジュネーブモーターショーでフルモデルチェンジの発表がアナウンス。さらなる飛躍があるのか?と期待の目が集まっていました。

そんな世界が注目する新型ですが、デザインやパワーに気を使っていることはもちろんのこと、より注目すべきは新たな3つの技術を惜しみなく使い、より安全なドライビングを可能にしている点です。

まず1つ目は、オートブレーキシステムの「シティセーフティ」にステアリングアシスト機能を追加しています。これは時速50~100キロでの走行中に作動し、オートブレーキだけでは衝突の回避が難しい場合にステアリング操作をアシストして前方の障害物を避けるサポートをしてくれます。

2つ目の技術は「オンカミング・レーン・ミティゲーション(正面衝突回避支援機能)」です。これはどのような機能かというと、意図しない走行車線からのはみ出しを検知してくれるシステムです。ドライバーに警告するとともに、ステアリングの自動アシストによって、はみ出した対向車線から元の車線に戻してくれます。

そして3つ目の技術は「BLIS(ブラインドスポット・インフォメーションシステム)」のステアリングアシスト機能を利用した車線変更時のリスクを低減です。車線変更の際、ミラーの死角に気づかずにクラクションを鳴らされたという経験はないでしょうか。あるいは、死角に気づかず事故してしまったというのも、良くある事故のケースです。

この機能では、死角に車両が存在する事を警告。事故の危険がある場合は、ステアリングを自動操作し、元の車線に戻して衝突をあらかじめ回避してくれます。

一昔前「ドイツ車、特にボルボは事故や衝突に強い」と言われていましたが、もうそんな時代ではないようです。

もちろんドイツ車が丈夫というのは、通説ですが「事故に強い」を通り越して、「事故しない」車作りがなされています。

なるか自動運転?パイロットアシスト機能の追加

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オプションではありますが、ボルボの先進的技術の一つである、「パイロットアシスト(車線維持支援機能)」が装備可能になります。

道路の車線を認識してくれるシステムで、時速130期キロまでの速度域で、ステアリング操作や加減速をサポートしてくれます。

ヨーロッパには速度制限のない「アウトバーン」と呼ばれる高速道路がありますが、時速130キロまでの範囲をカバーしてくれるこのシステムは、高速道路での、「プチ自動運転」を可能にした、先進的なシステムです。

やはり「カッコいい」が乗りたい動機?

新型XC60のデザインやインテリアについても紹介しておきましょう。

ボルボ・カー・グループのデザイン担当上級副社長であるトーマス・インゲンラート氏は、「前方に見える景色や、快適な走りにも気を使ったデザインになっている」という発言をしていました。

昔のボルボというと、角ばっていて「いかつい」イメージを与える車でした。しかし、発表された新型XC60を見ると、近未来的と言うと大げさかもしれませんが、現代の自動車にふさわしいエクステリアです。

またトーマス氏の発言からも分かる通り、空力的にもこだわったデザインで、快適なドライビングを約束してくれることでしょう。

インテリアについてもシンプルで、落ち着いたイメージとなっています。妙に主張するところがなく、それでいて高級感は損なわれていません。先代からの、ラグジュアリーで走りも楽しめるという所は、しっかりと継承されています。

ボルボ社も「プレミアムSUV」と銘打って発表していますからプレミアムな部分を世界に見せ付けて欲しいですね。

ついにXC60にもプラグインハイブリッドが導入!

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新型XC60のパワープラントのラインアップは全部で5つ。PHV(プラグイン・ハイブリッド車)の「T8」、ディーゼルモデルの「D4」「D5」、ガソリンエンジンの「T5」「T6」と実に豊富ですが、一番注目すべきなのはPHVを導入した「T8」モデルでしょう。

ボルボのPHVグレート「T8」は、V60を皮切りにXC90やS90、V90など、新型車両に続々と投入されていきました。そして、今回ついにXC60にT8が搭載されたのです。T8の最高出力はなんと407hpを記録。0~100Kmhまでの加速が5.3秒という高い動力性能を誇ります。

また、2種類のディーゼルエンジンモデルである「D4」の最高出力は190hp、「D5」は235hp。ディーゼルでこれだけの出力を発揮するのですから、いかにこの自動車が高性能か分かります。

さらに254hpを発生するガソリンターボエンジンの「T5」。ターボとスーパーチャージャーの両方を兼ね備え、320hpの出力と40.8Kgの最大トルクを誇るガソリンエンジン「T6」が設定されています。

走りを追求したT8、走りとパワーを兼ね備えたT6、これぞSUVというラインナップとなっています。

気になる販売開始や価格についてのアナウンスは無いが……?

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気になる販売開始の時期や、価格についてのアナウンスは現在のところありません。しかし、2017年4月に、スウェーデンの工場で生産開始されるとの情報があり、2017年中に販売開始となるのは間違いないでしょう。

日本での販売スケジュールも未定で、これまでの例を見ると、1年ほど遅れて日本での販売が開始されるのではないでしょうか。

また価格も現段階では不明ですが、現行のXC60の新車販売価格が539~719万円なので、新型もその程度の価格に収まるでしょう。

ただし、新技術やプラグインハイブリッドモデルの導入で、少し価格が高くなるものと見られています。特にプラグインハイブリッドモデルは、少し高くなるでしょう。およそですが、539万~750万円位の幅となるのではないでしょうか。

売り上げにおいて世界のSUV市場をリードする「ボルボ・XC60」。走りも楽しめるSUVというと、「トヨタ・ハリアー」が先駆け的ですが、ハリアーも今年マイナーチェンジを予定しています。

かつての「オフロード」というイメージから、ラグジュアリーと走りを兼ね備えたモデルが主流になった現在。出てきた当時は衝撃を受けたものですが、「走れる高級SUV」の戦いから今後も目が離せません。

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