What’s New本日の注目記事、気になる情報を配信中!

マツダ・CX-8発表!3列シートSUVは今後のブームになりえるのか?

2017.07.22

マツダが年内に3列シートのSUV、「CX-8」を発売することを発表しました。実はこのミニバンとも SUVともワゴンともとれるような車種が、次のブームになるのではないかと言われています。 SUVの走破性とアグレシップなデザインでありながら、ミニバンのような多人数乗車を可能とし、さらにワゴンのように荷物もたくさん積むことができるというこのクラス。果たして本当に流行となりえるのでしょうか。CX-8の狙いと類似するモデルを含めて紹介します。

大きく、そして高級に進化するマツダのSUV

photo by ボルボ・カー・ジャパン

セダンやワゴンはちょっとつまらない。デザイン性ではSUVが気に入っているけれども、SUVだと荷室が狭かったりして実用性が低い。かといってミニバンでは背が高すぎて立体駐車場に入らないし、多人数で移動する機会は多くないので広い室内スペースが無駄。しかも普段の買い物には大きすぎる。などと思っている人にとって、マツダから登場するCX-8は待望のモデルといえそうです。

まず、世界的な流れから説明しましょう。SUVのブームは世界的にさらに大きくなり、高級セダンやスポーツカーが選ばれがちな欧州カーオブザイヤーでも、プジョーのSUV「3008」が選出。もはやメーカーにとってなくてはならない存在として、続々と新型SUVが登場しています。

ただし、最近の傾向としてサイズ感の変化があります。つまり、SUVの”大型化”、”高級化”が進んでいるのです。クルマの新規モデルは先行する同クラスモデルとの差別化が当然必要ですが、どのメーカーもデザインで冒険するより、大きく立派になることを目指しているのです。これはかつてのセダンやハッチバックと同じように、内装のクオリティやトランク容量でアドバンテージを稼ぐという手法と似ているといえるでしょう。

ラグジュアリーSUVの代表的なモデルとして、「ボルボ・V90クロスカントリー」があります。ボルボのSUVといえばこれまでXC90というモデルがありました。しかし、ボルボは世界でもっとも美しいステーションワゴンといわれる「V90」をベースとしたSUVをあえて世に送り出したのです。V90クロスカントリー最大の特徴は居住性。全長が4940mmもあり、大人が4人乗っても余裕かつ、カーゴルームにも大量の荷物を積み込むことができます。この絶対的な広さと、XC90ほど腰高ではないデザインと質感が絶妙なバランスになっています。

この「ボルボ・V90クロスカントリー」は一つの流れですが、5m近い全長では日本のユーザーにはピンと来ませんね? ではもう一つの流れである3列シートのSUVをご紹介しましょう。

次ページ マツダ・CX-8の狙いと勝算は?

マツダ・CX-8の狙いと勝算は?

photo by マツダ株式会社

マツダは先月4月28日、国内向け新世代商品としては初めての3列シート採用モデルとなる新型クロスオーバーSUV「マツダ・CX-8」を2017年中に国内で発売することを公表しました。マツダのラインアップとしてプレマシーやビアンテという3列シート車がありましたが、それぞれ2010年、2008年の発売。新型へのモデルチェンジも噂されていましたが、両車ともに次期モデルは開発されず、現行モデルで廃止されることが決定しています。

そろそろ限界点に達している国内ミニバン市場に特化したモデルよりも、グローバルに展開できる3列シートのSUVに切り替える方針は公表されていましたが、国内向けとしてこのCX-8が第一号となるようです。

次ページ マツダ・CX-8、北米ではすでに主役に

マツダ・CX-8、北米ではすでに主役に

photo by マツダ株式会社

マツダはかつてCX-7という北米や中国市場を想定した1870mmの車幅を持つ中型SUVを販売していました。しかし、2列シートの5人乗りであるこのクルマは国内ではあまり評価されず、2011年に国内向け生産が終了。また、CX-9という3列シートのSUVは北米市場でのみ販売されています。北米市場ではミニバンのニーズが減少。代わりに3列シートのSUVが取って代わりつつあり、CX-9はMPVの後継モデルとなっています。

先の3列シートSUVの導入という発表を受けて、「日本でも発売されるのでは?」という期待もありましたが、このモデルは5071mm、全幅1936mmという日本市場にとって は巨大なサイズのため実現せず、その変わりCX-7に近いサイズの3列シート車としてCX-8の導入に至ったのです。

CX-8のボディサイズは全長4900mm、全幅1840mm、全高1730mmと十分に大きなサイズですが、全幅はCX-5と同じというのがポイントです。この辺りが国内市場のサイズの限界とみていいでしょう。また、CX-5より200mm延長された2700mmのホイールベースにより3列シートを可能にしています。

また、CX-5と大部分を共通化することで価格も300万円台前半が予定されており、CX-5の顔とイメージを持つ3列シートSUVという贅沢なモデルとなりそうです。マツダの小飼雅道社長は、「CX-8は、マツダらしい走りやデザイン・質感を備えながら、3列目まで大人がしっかり座れるパッケージングを実現した新型クロスオーバーSUVであり、多人数乗車とともに上質さをお求めになるお客様に向けた、マツダの新しい提案です」とコメントしています。 なお、発売は2017年秋、東京モーターショー前後とされています。

次ページ マツダ・CX-8、ライバル不在の国内市場で3列シートSUVは需要アリ?

マツダ・CX-8、ライバル不在の国内市場で3列シートSUVは需要アリ?

現在、国内において3列シートを持つSUVは、日産のエクストレイルとスバルのエクシーガ・クロスオーバー7が存在しています。しかし、専用ボディではないエクストレイルは3列目シートがあくまで非常用でミニバン的な居住性は望めません。その他、ランドクルーザーやランドクルーザープラド、パジェロのロングなどもありますが、こちらはクロスオーバーではなく本格的SUVとなるので、今回の流れとは別として見ていいでしょう。また、三菱・デリカD:5も元々がミニバンなので除外します。

そう考えると国内ではエクシーガ・クロスオーバー7が唯一のモデルとなります。ミニバンから一転、SUVに衣替えさせたスバルの先見の明には頭が下がりますが、デザイン的には流行に乗り切れていません。そうなると、マツダが強力なライバルがいるミニバン市場を避けて、ライバルが少なく将来性もあり、さらに海外市場でも通用する3列シートのSUVを投入するメリットは非常に大きいということになります。

次ページ マツダ・CX-8はクルマの新しいスタイルとなり得るのか?

CX-8はクルマの新しいスタイルとなり得るのか?

流行のSUVデザインにミニバン並みの広い室内と3列シート、さらにたくさん積める荷室を持つ3列シートSUV。ユーザーが求めるいいとこ取りにも見えますが、果たして国内市場において受け入れられるのでしょうか?

例えば、低い室内高と通常の乗用車より高いフロア、そしてスライドドアがないなど、現行車種比べて欠点も多くあります。さらに、現在流通するSUVよりも長い全長とホイールベースにより、小回り性能も確実に悪くなるはずです。CX-8の発売時期は今冬と予想されていますが、3列シートSUVが国内でムーブメントを起こすことができるのか、まだまだ疑問が多くあるといえるでしょう。

CX-8は今秋に開催される東京モーターショーで詳細が発表されると思われますが、今から注目の1台です。

(Visited 18,364 times, 595 visits today)

文:イキクル編集部


Follow on twitter