出典元:http://www.hakko-group.co.jp/tps/aston/2018/05/180511-aston-martin-v12-vantage-v600.html
アストンマーティン・V12ヴァンテージV600の特徴は?通常モデルとの違いは?
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Q byアストンマーティンによるビスポークモデル
この限定モデルはアストンマーティンのビスポーク部門、Q byアストンマーティンの手が加えられた非常に特別なモデルとなりました。
ビスポークとは、顧客の要望を取り入れて製作される別注のことを指します。
ただのカスタマイズ部門ではなくあくまでもビスポーク部門というところが何ともこのメーカーらしい、というか英国らしい感じを受けますね。
日本ではあまり一般的ではないかもしれませんが、イギリスではスーツや革靴などのビスポークがとても浸透しています。
自分に合った上質なものを仕立てて大切に使用する、そういったことが日常に馴染んでいるようです。その習慣が車にも活かされているのでしょう。
V12ヴァンテージV600のような特別な車はそれだけでも満足度は高いと思いますが、更にビスポークできるとなればオーナーの所有する喜びもひとしお、愛着もさらに強くなるのではないでしょうか。
アストンマーティンの担当者は今回のV12ヴァンテージV600について、”顧客はデザイン担当者とQ byアストンマーティンと話し合いながらカスタムモデルを作り上げることができる”と語っています。
最も、V12ヴァンテージV600はすでに美しく完成されていて、これ以上手を加える必要はないのではとも感じるのですが、如何でしょうか。
600馬力の自然吸気V12気筒エンジン、7速MTを搭載
アストンマーティンのアイデンティティともいえるV12エンジン。多くのファンが存在し、その性能も素晴らしいと定評がありますが時代の流れからは取り残されつつあります。
年々厳しくなっていく排ガス規制に対応しきれず、搭載モデルも減少、現在わずかに残っている搭載モデルもいつエンジン変更になるかわからないといいます。
環境のことを考えれば仕方のないことなのですが、車好きにとっては一つの時代が終わるかのようで寂しくもありますね。
今回のV12ヴァンテージV600では、その名の示す通り600馬力のV12自然吸気エンジン、そして7速MTが搭載されます。
いずれ消えゆく運命のかつての名エンジン、今回の限定モデルで有終の美を飾ることができたといえるのかもしれません。
フルカーボンのエクステリア
エクステリアは見るからにレーシー。威圧感を感じるほどの迫力を放っています。
フルカーボンのエクステリアはフロントグリルもブラックアウト、ヘッドライト以外のパーツの存在をまるで感じさせないような一体感ある仕上がりになっています。
特徴的なのは細かい孔が開けられたパワーバルジ。エア抜きや軽量化などといった実用面でももちろん大きな役割を果たしていますが、デザイン面においても独特の雰囲気を醸し出しています。
どこから見ても現代風にアップデートされた王道スポーツカー、その貫禄は十分です。
カーボンとアルミを多用したインテリア、専用のインフォテインメントシステムダイヤル
インテリアもエクステリアから受ける印象を損なわないクールで洗練されたものに。
カーボンやダークアルマイト仕上げが施されたアルミニウムトリムを使用してそのイメージをキープしています。
削り出しのシフトレバー、パワーバルジとリンクするような穿孔パターンが印象的な軽量ドライバーズシート、このモデル専用のドライバー・インフォメーション・ダイヤルも装備されています。
クーペとロードスターを設定
限定のV12ヴァンテージV600は、クーペタイプと開放感が楽しめるロードスターの2種類となっています。
各7台ずつ、合計14台の限定で完全受注生産とのこと。価格は明らかにされていませんが、かなりの高額になることは間違いないでしょう。
かつて存在したV8ヴァンテージV600とは?
出典元:http://www.astonmartin.com/heritage/past-models/virage
1989年に登場したヴィラージュ
V8シリーズを前身として登場したのがヴィラージュです。
初披露されたのは1988年の英国国際モーターショー。その翌年、生産、販売が開始されました。
”ヴィラージュ”とはフランス語で村や集落を表す言葉。スポーツカーとしてはちょっと意外なネーミングですね。
ルックスはこれまでのアストンマーティンらしさが影を潜め、一般的なデザインに少し寄ったものとなり、それほど人気は出なかったようです。
ヴィラージュの高性能版として登場したV8ヴァンテージ
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ヴィラージュのボディをベースに使用し5.3LのV8DOHCエンジンを搭載したハイスペックバージョンが1993年に登場。
ヴィラージュのイメージを一新するためか名称も改められ、V8ヴァンテージとなりました。
ルックスも先代のヴィラージュに比べて格段にスポーツカーらしさが増し、精悍な印象に。
最高速度300㎞/hの高いパフォーマンスが自慢のモデルでした。
36台のみ生産された600馬力仕様のV600
1998年には今回の特別モデルV12ヴァンテージV600の元となるヴァンテージV600が登場。
600馬力という驚きのパワーを持ったこのモデルは、当時のスポーツカーの中でももちろんトップクラス。
後々まで語り継がれる伝説のモデルとなり、今回のV12ヴァンテージV600の誕生の原点といえる存在です。
もはや比較対象がないヘリテージモデル、VHヴァンテージシリーズの歴代モデルのスペックを徹底比較!
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V8ヴァンテージ登場
上記に述べた通り、ヴィラージュの不人気を盛り返すべく投入された後継モデル、それがV8ヴァンテージです。
実はこの名前が使用されるのはこれが初めてではなく、1977年にも一度V8のハイスペックバージョンとしてその名前が使用されました。
1989年には生産を中止、その当時のメインモデルであったヴィラージュに代わって登場したという経緯があります。
マイナーチェンジで4.7Lエンジン搭載、V8ヴァンテージSの追加
アストンマーチン自身がその歴史の中でも最強だと語る4.7LV8エンジンを搭載したV8ヴァンテージSがラインナップに追加されました。
現行のモデルはサーキットでも通用する走りが可能とのこと。スマートなエクステリアからも走りに対する自信が窺えるようです。
V12ヴァンテージ登場
V8ヴァンテージのボディに何とV12エンジンを搭載してしまったモデルがついに2001年に登場。
次世代の豪華スポーツカーの登場にファンは沸き立ちました。その走りはまさに異次元、その加速性能はため息ものだったとか。
量産モデル史上最速のアストン、V12ヴァンテージS
究極の最高峰の技術の粋が集められたアストンマーティンが史上最強といって憚らないのがこの2013年に登場したV12ヴァンテージS。
V12ヴァンテージよりも車体は軽量化され、最高速度は328㎞/hにまで達します。
現行モデルではマニュアルがオプションに追加され、こだわりを持つ層にもアピール。先進のインフォテインメント「AMI III」も導入されました。
ボディサイズ
全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) | |
V8ヴァンテージ | 4,385 | 1,865 | 1,260 |
V8ヴァンテージS | 4,382 | 1,866 | 1.260 |
V12ヴァンテージ | 4,380 | 1,865 | 1,241 |
V12ヴァンテージS | 4,385 | 2,022 | 1,250 |
最高出力・最高トルク・排気量
最高出力(kW[PS]/rpm) | 最高トルク(N・m/rpm) | 排気量(㏄) | |
V8ヴァンテージ | 313[426]/7,300 | 470/5,000 | 5,430 |
V8ヴァンテージS | 321[436]/7,300 | 490/5,000 | 4,735 |
V12ヴァンテージ | 380[510]/6,500 | 570/5,750 | 5,935 |
V12ヴァンテージS | 420[571]/6,650 | 620/5,500 | 5,935 |
ボディサイズは一見してロー&ワイドのスポーツカーの傾向がよく表れていますね。
それにしてもこうして改めてスペックを眺めてみると、いかにV12ヴァンテージSがモンスターカーなのかよくわかります。
アストンマーティン・V12ヴァンテージV600は国内でも購入可能?
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今回限定販売されるアストンマーティン・V12ヴァンテージV600はクーペ・ロードスター合わせて世界で14台ととても数が少なく設定されています。
こういった他に類を見ないスーパーカーは、受注開始の段階でソールドアウトしている、ということもよく見られるよう。
2018年5月9日に概要が発表され、受注を受け付けているとアナウンスされました。納車は秋以降になる予定のようです。
もはや受注は一杯なのではないかとも思いますが、購入を考えている方は早いうちに国内正規ディーラーまで問い合わせてみてはいかがでしょうか。