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新型ボルボ・S60の特徴は?旧型から進化したポイントは?
ボルボ初となるアメリカのサウスカロライナ州にある工場で発表
ボルボ・S60は約8年ぶりにフルモデルチェンジし、3代目となって2018年の6月にお目見えしました。発表された場所はモーターショーではなく、ボルボの米国サウスカロライナ州チャールストン工場。
この工場はボルボにとって初となる米国の工場で、新型S60はこのチャールストン工場で生産されることになります。この新工場では年間約6万台の生産を予定していますが、生産数の約半数は輸出向けになるとのこと。
ボルボの長い歴史の中でもこれまで米国でボルボ車が生産されたことはありません。この新型S60が記念すべきボルボ初の米国生産モデルとなるようです。
ディーゼルモデルを廃止、プラグインハイブリッドモデルに注力
ボルボ初なのは米国生産だけではありません。今回の新型S60にはディーゼルモデルがラインナップされませんでしたが、これもボルボ車では初めてのこととなります。
近年、特に欧州において脱ディーゼルの傾向が顕著だということですから、そうした時流を鑑みての判断なのでしょう。
もっとも今、車市場は世界的に電動化に向けて大きく舵を切っている状態です。ボルボも類にもれず2017年には2019年以降登場する新型車の電動化戦略をいち早く打ち出しています。
もちろん新型S60にもプラグインハイブリッドが2種類ラインナップされました。ボルボに限らず、これからはディーゼルの代わりにプラグインハイブリッドやEV車が多くラインナップされる時代になりつつあります。
上級モデルのS90/V90と共通のプラットフォーム
新型S60には、ボルボのフラッグシップモデルである90シリーズ(S90やV90 )、2018年の9月に新型の日本導入が発表されたばかりのV60と同じ新しいボルボのプラットフォーム、SPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャ)をベースにしています。
従来のモデルから全長が延長され新型V60 と同じ長さに。プレミアムセダンにふさわしく、より広く快適な車内区間を確保しました。
スカンジナビアンデザインの内装、センサスコネクトを搭載
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内装は上位モデルS90や新型V60 の流れを汲んだスタイリッシュなものに。ボルボならではのモダンさを感じさせるスカンジナビアンデザインが北欧独特のセンスの良さを感じさせます。
もちろん操作性や機能性にも配慮されています。シートは人工工学に基づいたデザインで快適かつ確実に体をホールドする仕様です。
またボルボの独自のインフォテイメントシステム、センサスコネクトを搭載し、ナビや駐車場情報の提供などはもちろん、音楽のストリーミングなどのエンタテインメントの提供や車両管理を行います。
手袋をしていても反応するタッチスクリーンが使い勝手が良いと評判です。これは本社を北欧のスウェーデンに置くボルボならではといえるかもしれませんね。
先進安全機能もさらに拡充
安全装備にはもともと定評のあるボルボですが、新型S60に搭載される先進安全機能も充実しています。
フルオートブレーキのシティ・セーフティでは対車両、対歩行者以外にも動物や自転車も認識するようになりました。
またアダプティブクルーズコントロールや後方の死角をモニタリングするブラインドスポット・インフォメーション・システム、リアビューカメラなども搭載。
その他にもオプションにはなりますが、部分的に自動運転が可能になるパイロットアシストシステムも用意されました。
新型ボルボ・S60は旧型とエンジンラインナップがどう違う?
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ターボエンジンのT5、ターボ&スーパーチャージャーのT6
今回の新型ではガソリンモデルは2種類ラインナップされました。
T5は2.0L直4気筒のターボエンジン、最高出力は2250ps、最高トルクは350Nmを発揮。駆動方式はFFです。
T6は4輪駆動となり、ターボチャージャーとスーパーチャージャーの両方を装備しました。エンジンそのものは2.0L直4気筒ガソリンエンジンです。最高出力は316ps、最高トルクは400Nmとなっています。
プラグインハイブリッドのT6 ツインエンジン
新型S60に使用されるプラグインハイブリッドのパワートレインはツインエンジンと名付けられました。
ディーゼルエンジンの代わりに登場したプラグインハイブリットモデル2種類のうち、このT6 ツインエンジンはシステム最高出力340psをマークします。
T8 ツインエンジンはターボとスーパーチャージャーでダブル過給するPHV
2.0L直4気筒のガソリンエンジンにターボとスーパーチャージャーでダブル過給するプラグインハイブリッド(PHV)のT8 ツインエンジンは最高出力400ps、最大トルクは640Nmとなっています。
ガソリンエンジンで前輪を駆動、モーターで後輪を駆動する4輪駆動です。
ポールスター エンジニアード
元はボルボのレーシング部門を手掛けていたポールスターが開発、チューンナップしたポールスター エンジニアードがT8 ツインエンジンに設定されます。
エンジンや足回り、ブレーキなどを改良したこのモデルは最高出力415ps、0-100㎞/h加速は4.7秒をマークします。
新型ボルボ・S60とライバルのDセグメントセダンの燃費・サイズなどのスペックを徹底比較!
メルセデスベンツ・Cクラス
出典元:https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/mercedes-benz-cars/models/c-class/c-class-sedan/explore/designandquality-WS205.module.html
Cクラスは1993年に登場、4ドアセダンが始まりでしたが現在ではセダンにとどまらずステーションワゴンやクーペ、カブリオレなどバラエティに富んだラインナップを用意しています。
現行モデルは2014年に登場した4代目。今年2018年の7月にはマイナーチェンジは施され、フロントグリルのデザインも変更に。またLEDヘッドライトが装備されるなど、これまでよりもダイナミックなエクステリアになりました。
ハイパフォーマンスモデルのAMGもラインナップされています。
BMW・3シリーズ
出典元:https://www.bmw.co.jp/ja/all-models/3-series/sedan/2015/at-a-glance.html
欧州ではメルセデスベンツ・Cクラスと人気を二分するBMW・3シリーズ。登場時の1975年から2018年現在において40年以上、BMWの最多販売車種である主力モデルです。
2018年の10月に新型となる7代目が登場したばかり。エクステリアやインテリアはもちろん進化していますが、従来3シリーズはキープコンセプトが基本となっているのでデザイン面に関してはそれほど大きな変更はありませんでした。
先進安全機能が充実し、衝突以外軽減自動ブレーキシステムが対車両、対歩行者に加え自転車にも対応できるようになっています。
アウディ・A4
出典元:https://www.audi.co.jp/jp/web/ja/models/a4/a4.html#
こちらもBMW・3シリーズと同じくアウディの主力モデルです。現行モデルは2015年に登場した5代目ですが、2018年の6月に改良が施されました。
ボディサイズが拡大したことで車内空間が広がり、静粛性もアップ。居住性の良さに磨きがかかりました。
では、ボディサイズや燃費を比較してみましょう。
全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) | 燃費(km/ℓ) | |
ボルボ・S60 | 4,761 | 1,850 | 1,431 | 未公表 |
メルセデスベンツ・Cクラス | 4,686 | 1,810 | 1,442 | 未公表 |
BMW・3シリーズ | 4,645 | 1,800 | 1,440 | 14.9~17.2 |
アウディ・A4 | 4,735 | 1,840 | 1,430 | 15.5~16.6 |
燃費はハイパフォーマンスモデルやディーゼルモデルを抜いて比較しています。ボルボ・S60はこの中では一番ワイドなボディとなっていますね。
新型ボルボ・S60の国内発売はいつ?
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新型ボルボ・S60の日本導入についてはまだ正式なアナウンスがありません。
欧州では2019年前半に導入が予定されているといいますから、日本に導入されるのはおそらくその半年後程度、2019年後半になるのではないかと思われます。
また1年程度先のことになりますが、今後少しずつ情報も明らかになってくることと思われます。情報収集しながら、首を長くして新型S60の日本登場を待ちましょう!