出典元:https://hondanews.com/photos/honda-pilot-announced-as-featured-vehicle-for-the-driveway-of-the-highly-coveted-hgtv-dream-home-5?page=4
新型SUVホンダ・パスポートはどんな車?
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CR-Vより大きくパイロットより小さい5人乗りミドルサイズSUV
2018年の11月、ロサンゼルスで開催されたLAオートショー2018にて公開されたホンダ・パスポート。この名称を聞いて「懐かしい!」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ハスポートはかつて北米向けに導入されていたモデルで、1993年から2002年まで販売されていました。今回登場するモデルはパスポートとしては3代目にあたり、16年振りに「パスポート」の名称が蘇ることになります。
ボディサイズは全長4,839㎜×全幅1,996㎜×全高1,819㎜。2018年夏に日本にも導入されたCR-Vよりも大きく、日本未導入のパイロットよりも小さいミドルサイズの5人乗りSUVとなります。
ミドルサイズとはいえなかなかの大きさ。日本の道路事情の場合、CR-Vに取り回しやすさでは軍配が上がりそうな気がします。
初代、2代目ともにパスポートは日本に導入されていませんが、この3代目も今のところ日本に導入される様子は見られないようです。
3.5リッターV6、9速AT搭載のフルタイム4WD
新型パスポートに搭載されるエンジンは3.5LV6直噴i-VTECエンジン。トランスミッションには9速ATが組み合わされ最大出力280ps、最大トルク36.2kgmを発揮します。
また、天候による路面環境の変化や悪路など、走行環境に合わせて最適な駆動配分を電子制御で行う4WDシステム「i-VTM4」を採用。
さらに雪道や砂地など、シーンに合わせて走行モードの切り替えが可能な「Intelligent Traction Management(インテリジェント・トラクション・マネージメント)」を組み合わせ、SUVらしくいかなる走行環境においても高い安定性と快適な走りを実現します。
トヨタ・ハイランダーや日産・パスファインダーのライバル
初代ハリアーをベースにして2000年に登場したSUVのトヨタ・ハイランダーは、日本ではクルーガーとして販売されていたモデルです。日本でのクルーガーの販売は終了していますが、北米ではハイランダーは現役人気モデル。
また日産のパスファインダーは初代は1986年に登場した歴史あるモデルです。現在では海外専用車種となっていますが、初代から1995年に誕生した2代目までは日本国内で販売されていたテラノをベースにしたモデルでした。
ホンダ・パスポートは主にこういったモデルのライバルになると見られています。
実は過去にもラインナップされていたホンダ・パスポート
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いすゞ・ミューウィザード/ウィザード(ロデオ)のOEMモデル
実はパスポートの初代は日本ではミューウィザード(後のモデルチェンジでウィザードに名称変更)、北米ではロデオとして販売されていたいすゞの5ドアSUVのOEMモデルでした。
まずは北米モデルとして1990年にロデオが誕生。当初は日本に導入する予定はなかったそうですが1990年代に起こったクロスカントリー型の市場の伸びに注目したいすゞは、低迷していた乗用車販売のてこ入れとしてロデオの日本導入を考えます。
そして日本での売れ筋ある5ドア、ディーゼルエンジン、ATという条件を備えたSUVとしてミューウィザードに生まれ変わらせました。
ミューウィザードが日本市場に導入されたのは1995年。ロデオの登場から4年後のことでした。私たちが現在SUVとして認識しているスタイルとは少し違い、ピックアップトラックとしての雰囲気を残したボディスタイルとなっています。
国内でも販売されていたホンダ・ジャズ
ジャズもまたいすゞのOEM供給を受けて販売されていたモデルです。上記でも触れましたが1990年初めごろにRVがブームになりましたが、当時ホンダは自社開発のSUVを持っていませんでした。
一から開発するとなるとそれなりの時間もかかり、ブームに乗り遅れることにもなりかねません。
1993年頃には高い評価を集めていたジープのチェロキーの販売を行ったり、当時ホンダはローバーグループと合弁関係があったことからランドローバーの第3のモデル、ディスカバリーを「クロスロード」の名称で日本で販売するなどしてクロカンブームの流れに乗り遅れないようにしていました。
そこにさらなるSUVの拡充を狙って投入されたのがいすゞのミューをOEM供給を受けたモデル、ジャズだったのです。
ちなみにホンダ初の自社開発のSUVであるCR-Vが初めて登場するのは1995年のことになります。
ホンダ・パスポート以外の北米のSUVラインナップは?
HR-V
出典元:https://www.netcarshow.com/honda/2019-hr-v/
日本でも人気のコンパクトSUVのヴェゼルの欧州モデル、HR-Vは2018年の9月に新型が発表されたばかり。ベースとなるヴェゼルが2018年の2月に改良を受けたことに伴う新型発表のようですが、デザインも一新されかなり進化したモデルになっているようです。
新型にはヴェゼルにはない1.5Lターボエンジンがラインナップされました。このサイズのSUVは現在トヨタのC-HRが最も存在感を発揮しているので、この新型でその勢いを阻止できるのか、期待が集まっています。
CR-V
出典元:https://www.honda.co.jp/CR-V/webcatalog/styling/design/
初代モデルがデビューしたのは1995年。記念すべきホンダ初の自社開発SUVとして登場しました。
空前のクロカンブームの中、ホンダファンが待ち焦がれていたホンダ製のSUVの登場は熱烈に歓迎され、特にSUVの需要の高い積雪地や寒冷地においてはかなりの好評を博しました。何でもディラーでは試乗待ちの列ができるほどだったとか。
現行モデルとなる5代目は2016年にまず北米市場に登場。日本には2018年8月に導入されました。
2015年にデビューした10代目のシビックと共通の新世代プラットフォームを採用しています。
ホンダ自慢の安全運転支援システム、ホンダセンシングを全グレードに標準装備。またCR-Vでは初となるハイブリッドシステムを搭載したモデルも登場しました。
パイロット
出典元:https://automobiles.honda.com/pilot#exterior
海外専用車の中型SUVのパイロットは2002年に初代が登場。日本にも導入されているCR-Vの上位モデルといった位置付けです。
この初代モデルは米国の自動車雑誌「カー・アンド・ドライバー」において「Best Large SUV」に2002年から2006年まで連続して選ばれるほど高い評価を得ていたモデルでした。
現行モデルは2015年に登場。北米ホンダでは初めてとなるパノラミックガラスルーフを採用したグレードも存在します。
リッジライン
出典元:https://automobiles.honda.com/ridgeline#
このリッジラインは厳密にいうとSUVではなくSUT(スポーツスポーツユーティリティトラック、SUVとピックアップトラックを融合させたようなスタイル)にあたります。
ホンダ初のSUTとなったこのリッジラインは2005年にデビュー。リッジラインには新たに開発されたSUV、SUT、大型ミニバンに使用できるグローバルライトトラックプラットフォームが採用されました。
2016年に登場した現行モデルでは、4WD車の他にFF車もラインナップ。さらにホンダセンシングも新規採用されるなど、ライバル車に差をつけるべく進化しています。
アキュラ・RDX
出典元:https://www.acura.com/
リッジラインと同じグローバル・ライトトラックプラットフォームを採用して2006年に登場したのがこのアキュラ・RDXです。
2018年3月に3代目となる新型の販売が始まりました。2.0L直噴DOHC VTECターボに10速ATの組み合わせています。この新型のプラットフォームにはアキュラブランド専用に新規開発されたものを使用。
今後展開されるアキュラモデルにはこの新型のプラットフォームが使用されることになるようです。
アキュラ・MDX
出典元:https://www.acura.com/mdx
かつてはホンダ・MDXとして日本でも販売されていたアキュラ・MDXは2006年に登場した2代目が大ヒットしました。
ニュルで鍛えた走りと最大で7人乗れるユーリリティの良さなどが評価されたのではないでしょうか。2013年に販売が始まった3代目の現行モデルももちろんニュルで鍛え上げられ、ラップタイムは先代モデルよりも8秒も短縮したということ。
長年日本への再導入が期待されているモデルでもあります。
こうしてみると北米と日本のラインナップは結構異なっていますね。道路事情も国によって違うので、それぞれの国に合ったモデルを展開しているということでしょう。
それでもパスポート以外にもアキュラシリーズやリッジラインなども日本に登場してくれれば……というのがホンダファンの本音なのではないでしょうか。