2年連続、軽自動車販売台数No.1はダテじゃない!
軽ハイトールワゴンは軽自動車であっても室内を広く使いたいというユーザーにとってベストなもので、これが多くの消費者に受け入れられたのです。N-BOXやタントのユーザーは、さらに使いやすいものを求めているとはいっても、決してさらに高い室内高は求めていません。
ウェイクが登場したことで、SUVルックのハスラーに続き、軽自動車の可能性がまだあるという事を思い知らされました。ウェイクの発売によって、ワンボックスやミニバンを利用していた人がこぞって乗り変えたなら、一大ムーブメントが起こっていたでしょう。しかし、現実にはそうはならなかったのです。どうしてでしょうか?
ウェイクとN-BOXの居住性、積載性の実力はきっ抗しています。ならば4名で乗車したり、自転車を載せたりといった普段の用途では、使い勝手の良いN-BOXや、ダイハツ車ならタントで十分であり、ウェイクを選ぶ理由が無くなるからなのです。
ウェイクを選ぶ理由は、軽自動車を超える開放的な居住空間の他に、水洗いの可能な荷室やユーティリティフック、車中泊用のマットといったアウトドア用のオプションパーツの設定にあり、使用目的が明確であればN-BOX以上の価値が見い出せるはずです。そしてそういった使い方をされるユーザー次第では、ウェイクはブレイクするはずでしょう。
付け加えると、このウェイクには商用モデルの「ハイゼットキャディ」という派生車種があります。今まであるようでなかったFFのコマーシャルバンで、2人乗りのために広い荷室に加えて、キャブオーバーバンより低いフロア高が利便性を高めており、こちらがウェイク本来の用途では?と思うほどのアイデア商品なのです。さらに、まだ設定がないようですが、車椅子ごと乗降できる福祉車両には最適のベース車でもあります。
何事も程ほどが肝心。まさに過ぎたるが及ばざるが如し。ユーザーのニーズに応えたN-BOXの人気は伊達ではなかったと言えるでしょう。