世界から見た日本のモノづくり産業は?
牧野:方や日本はというと、神戸製鋼のデータ偽装や日産の検査員不正問題など、日本の産業を揺るがすような事件が多発していますよね。
国沢:例えば内容の不正やったとしても100の強さが必要なものに対して95で作っていたということなんですよ。使う側の人間は100の強さに対して100を求めているわけではなく、だいたい80くらいあれば大丈夫とか安全を見越している。その基準には入っているから実際には何の問題もない。ただ、中国の偽装というのは本当にひどいから半分くらいの強さのものを売っているから問題がある。日本はそんなに大した問題ではないんですよ。ただ、それをちゃんとやらないといけない。日産も今の工場から出てくる製品が危ないというわけではない。制度を変えた方がいいんじゃないかという話で、今度は日本がひどいとかダメすぎるということでもない。皆さん評価が大袈裟なんですよ。
牧野:マスコミに踊らされているってことですね。
国沢:皆本当にメディアの言うことを聞きすぎ。中国がよくないように見える理由って明確で、頭いい奴が10倍いるけど、ダメな奴も10倍いるからなんです。ダメな奴を見始めると良くない。日本が戦うのはダメな奴でなく、日本の10倍くらい頭のいい人たちと戦うんです。だから若い人は中国に行って、そういう人たちと接して、手ごわさを感じてほしい。