デビュー以来、プレミアムコンパクトカーとして不動の人気を誇るアウディ・A3スポーツバック/セダン。
ここ最近、ライバル車にあたるメルセデスベンツ・AクラスやBMW・1シリーズなどのモデルチェンジの情報が続々と入ってきています。
そこで改めて登場前にアウディ・A3 スポーツバック/セダンの現行モデルの燃費や価格など、おさらいしておきましょう。
アウディ・A3スポーツバック/セダンの魅力、プラットフォームを共有するフォルクスワーゲン・ゴルフとの違いは?
出典元:https://www.audi.jp
初代A3はゴルフのプラットフォームと共用して登場
「小さな高級車」のキャッチフレーズで初代A3が誕生したのは1996年。
日本には1997年にお目見えしました。
この初代のA3は、フォルクスワーゲン・ゴルフ4とプラットフォームを共有していました。
そのため、従来アウディ車の特徴でもあった縦置きエンジンFFではなく、横置きエンジンFFが採用されていることが大きな特徴となっています。
初代は、ハッチバックのみ、発売当初は3ドアだけでしたが日本では5ドアの需要が高く、1999年に5ドアが登場、2000年には5ドアのみのラインナップに。
シングルフレームグリルを採用し電気自動車も設定された2代目A3
日本では2003年に登場した2代目は、エンジンは初代と同じ横置きエンジンFFを継承。
2004年には、5ドアタイプのスポーツバックがラインナップに追加されました。
この翌年、2005年には現行アウディの顔ともいえるシングルフレームグリルを採用。
電気自動車の設定もあったようです。
セダンも追加された現行A3
約10年振りのフルモデルチェンジが行われたのが2013年。現行モデルとなる3代目の登場です。
2014年には、4ドアセダンが追加されました。
2017年にマイナーチェンジを行い、安全装備が格段に充実。
より時代にあった車へと進化しました。
ショートワゴン的な使い勝手の良さ
スポーツバックはラゲッジ容量が大きく、リアシートのアレンジ次第ではレジャーなどにも十分に対応可能なのが魅力。
かつ日本の道路環境に適した使いやすいサイズで、狭い空間の場合が多いコインパーキングなどにおいての操作性も優れています。
パネルの精度が高く上質なインテリア
インテリアの上質感には定評があるアウディですが、A3も類にもれずクラフトマンシップが感じられる空間となっています。
ダッシュボートのパネルに至っては、ほとんど分割線が見られないほど。
快適さは当然のこと、オーナーのくつろぎを引き出す為に各所に細やかな配慮がなされています。
運転支援機能と安全装備
レーダーとカメラを使用する自動ブレーキシステム「Audi プレセンスフロント」や、安全な車間距離を保つ「アダプティブクルーズコントロール」を標準装備。
アウディの最新自動車運転技術を駆使した装備で、ドライバーの安全運転を支えます。
クワトロモデルの走行安定性の高さ
2017年のマイナーチェンジで、クワトロモデルには独自の燃焼方式「Bサイクル」を採用した2.0TFSIエンジンを搭載。
高速走行時の安定性には特筆すべきものがあり、加速の力強さ、カーブでの安定性のバランスも絶妙。
道路に張り付いているかのような感覚さえ覚える走行性能の安定性は、クワトロモデルならではといえるでしょう。
アウディ・A3スポーツバック/セダンのエンジンによる燃費・価格やSラインパッケージの装備内容の違いは?
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では、グレード別に燃費・価格を見ていきましょう。
A3スポーツバック/セダン 1.4TFSI
基本となるエントリーモデル。1.4L直列4気筒ターボエンジン搭載。
・燃費 19.5 km/ℓ (以下燃費はスポーツバック、セダン共通)
・価格 スポーツバック2,960,000円(税込)セダン3,140,000円(税込)
A3スポーツバック/セダン 1.4TFSIスポーツ
A3スポーツバック/セダン 1.4TFSIにスポーツサスペンション、パドルシフトやヒートシーターなどを加えた、装備が充実したモデル。
・燃費 19.5 km/ℓ
・価格 スポーツバック3,320,000円(税込)セダン3,500,000 円(税込)
A3スポーツバック/セダン 2.0TFSI クワトロ
4WD、2.0L直列4気筒ターボエンジン搭載。ハイパワーで加速の快適さ、
力強さが心地いい、走りを楽しくしてくれるモデル。
・燃費 16.0 km/ℓ
・価格 スポーツバック4,030,000円(税込)セダン4,210,000円(税込)
A3スポーツバック/セダン 2.0TFSI クワトロ スポーツ
A3スポーツバック/セダン 2.0TFSI クワトロも、1.4TFSIと同じく装備を充実させたモデル。より快適に、より充実した走りを実感できます。
・燃費 16.0 km/ℓ
・価格 スポーツバック4,330,000円(税込)セダン4,510,000円(税込)
Sラインパッケージの装備内容
エクステリア・インテリアともにスポーティな雰囲気をプラスしてくれるSラインパッケージ。
Sラインパッケージは、A3スポーツバック 1.4TFSI、A3スポーツバック2.0TFSI クワトロには設定なしとなっています。
気になる装備内容はこちら。まずはエクステリアの内容です。
LEDヘッドライト
ルーフスポイラー S line(Sportbackのみ)
LEDリヤダイナミックターンインディケーター
アルミホイール 5パラレルスポークデザイン ポリッシュト7.5J×18+225/40 R18タイヤ(Sportback)
S lineスポーツサスペンション
アルミホイール 5パラレルスポークデザイン ポリッシュト8J×18+225/40 R18タイヤ(Sedan)
スポーツバックとセダンでは、アルミホイールとタイヤ、ルーフスポイラー S lineがスポーツバックにのみ付属するという点での差があるようです。
この他に
スポーツバンパー
S lineエクステリアロゴ
が共通して付属します。
そしてインテリアの内容です。
バーチャルコックピット
クロス/レザーシート S lineロゴ
ステアリングホイール 3スポーク レザーマルチファンクション シフトパドル フラットボトム
ヘッドライニング ブラック
S line ステアリングホイールエンブレム
ステンレススチールフットペダル
デコラティブパネル マットブラッシュトアルミニウム
ドアシルトリム S line
32万円という価格から一見高い、位というイメージを抱きがちなSラインパッケージですが、その装備内容の充実度から見るとコストパフォーマンスが高い、といえるのではないでしょうか。
スポーツ性能を高めたS3スポーツバック/セダン、最強モデルのRS3スポーツバック/セダン
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S3スポーツバック/セダン
従来の285PSから290PSへパワーアップした2ℓターボエンジンを搭載し、走行性能とともに燃費も考慮。
コンパクトなボディからは考えられないほどの走行性能の高さを誇ります。
加速の心地よさ、コーナリングの快適さ、あらゆる路面環境において安定感のある走りを実現します。
安全性能にも優れ、A3にも搭載されているアダプティブクルーズコントロールの他に、車庫入れのアシストをするAudiパーキングシステムも装備しています。
RS3スポーツバック/セダン
シリーズ最高峰の動力性能を誇る、RS3スポーツバック/セダン。
アウディが世界で初めて生み出した伝統の5気筒エンジンは400PS、480Nmという超高性能を実現しています。
サウンドも独特、そのエンジンの虜になってしまうファンもいるほど。
サーキットでも通用する走りを実現するプレミアムコンパクトです。
専用のスポーツサスペンション、トランスミッションには7速Sトロニックを採用。
スポーツカー顔負けのモンスターコンパクトといえる存在です。
A3スポーツバック/セダンとCセグメントのライバル車のサイズ・燃費・価格を徹底比較!
最も競争の激しいといわれるCセグメント。
A3スポーツバック/セダンとライバル関係にあるBMW・1シリーズやボルボ・V40などと比較してみましょう。
A3スポーツバック/セダン
プレミアムコンパクトカーとして代表的なA3スポーツバック/セダン。
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スポーツバック
・サイズ 全長4,325㎜ 全幅1,785㎜ 全高1,465㎜~1,450㎜
・燃費 19.5 km/ℓ ~16.0 km/ℓ
・価格 2,960,000円(税込)~4,510,000円(税込)
セダン
・サイズ 全長4,465㎜ 全幅1,795㎜ 全高1,390㎜~1,405㎜
・燃費 19.5 km/ℓ ~16.0 km/ℓ
・価格 3,140,000円(税込)~4,510,000(税込)ℓ
メルセデスベンツ・Aクラス、CLAクラス
出典元:https://www.mercedes-benz.co.jp
2012年に発表された3代目のAクラスは、それまでのBセグメントからCセグメントへ移行。
よりスポーティーな印象となり、A3の強力なライバル車へとなりました。
CLAクラスは2013年に登場したまだ比較的新しく、メルセデスではあまり見られない全輪駆動・4MATICを採用したモデルです。
Aクラス
・サイズ 全長4,300㎜~4,355㎜ 全幅1,780㎜ 全高1,420㎜~1,435㎜
・燃費 17.8 km/ℓ ~12.6 km/ℓ
・価格 2,980,000円(税込)~7,200,000円(税込)
CLAクラス
・サイズ 全長4,670㎜ 全幅1,780㎜ 全高1,430㎜
・燃費 17.4km/ℓ ~12.6km/ℓ
・価格 4,040,000円(税込)~7,820,000円(税込)
BMW・1シリーズ
出典元:https://www.bmw.co.jp
BMWのエントリーモデルとしての位置付けにある1シリーズ。
Cセグメントでは唯一となるFRを採用し、2004年に初代ハッチバックが誕生。
日本には2008年にクーペとガブリオレがラインナップに加わりましたが、この2種の後継は2014年以降、2シリーズとして発売されています。
なので現行モデルとしては、ハッチバックのみのラインナップです。
・サイズ 全長4,340㎜ 全幅1,765㎜ 全高1,440㎜
・燃費 22.2km/ℓ ~13.4km/ℓ
・価格 3,170,000円(税込)~6,320,000円(税込)
ボルボ・V40
出典元:https://www.volvocars.com
北欧らしいデザインが魅力のボルボ・V40。洗練された雰囲気と幅広いシーンをカバーする安定した走行性で女性にも高い支持を得ています。
・サイズ 全長4,370㎜ 全幅1,800㎜ 全高1,440㎜
・燃費 20.0km/ℓ ~15.9km/ℓ
・価格 2,990,000円(税込)~4,550,000円(税込)
シトロエン(DSオートモビルズ)・DS4
出典元:http://www.dsautomobiles.jp
熱烈なファンの心をがっちりと掴んで離さないこのモデル。
個性的なルックスと同様、走りも硬派なイメージ。加速性能に優れた 1.6ℓツインスクロールターボガソリンエンジンを搭載。
「フラットライド」と呼ばれる安定した乗り心地、快適な操縦安全性が自慢です。
・サイズ 全長4,285㎜ 全幅1,810㎜ 全高1,500㎜~1,530㎜
・燃費 14.9km/ℓ
・価格 3,310,000円(税込)~3,560,000円(税込)
ルノー・メガーヌ
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そのコーナリングレスポンスが高く評価されているメガーヌは、2017年10月に現行モデルが日本で発表、11月から販売が開始されたばかり。
ルノー自慢の4CONTROLテクノロジーが、抜群のコーナリングレスポンスを可能に。
運転そのものが楽しめるモデルです。
・サイズ 全長4,395㎜~4,635㎜ 全幅1,815㎜ 全高1,435㎜~1,450㎜
・燃費 公表なし
・価格 2,690,000円(税込)~3,399,000円(税込)
アルファロメオ・ジュリエッタ
出典元:http://www.alfaromeo-jp.com
初代の登場は1945年、生産中止を経て現在は第3世代となっているジュリエッタ。
歴史を感じさせる初代のDNAを受け継いだ、アルファロメオ伝統のモデルです。
タイトなコーナーでも理想的な走りを実現する最新式のクファーソンストラット式フロントサスペンションをフロントに、リアにはマルチリンクリアサスペンションを採用。
・サイズ 全長4,350㎜ 全幅1,800㎜ 全高1,460㎜
・燃費 15.6km/ℓ ~10.8km/ℓ
・価格 3,769,200円(税込)~4,244,400円(税込)
レクサス・CT
出典元:https://lexus.jp
レクサスの中では一番コンパクトな、レクサス初のCセグメント車。
2010年に登場し、プリウスと同じハイブリッドシステムを搭載しているため、抜群の燃費の良さが特徴。
パフォーマンスダンパーを採用、安定した走り、心地いい乗り心地を実現しました。
・サイズ 全長4,355㎜ 全幅1,765㎜ 全高1,450㎜~1,460㎜
・燃費 30.4km/ℓ ~26.6km/ℓ
・価格 3,770,000円(税込)~4,770,000円(税込)
A3スポーツバック/セダンの中古車市場の動向は?新型メルセデスベンツ・Aクラスの登場でどうなる?
出典元:https://www.audi.jp
A3スポーツバック/セダンの中古車市場
近年、新車の販売台数を順調に伸ばしているアウディ。日本でも人気は高く、中古市場も活発に動いているようです。
特にA3スポーツバックは中古市場でも高い人気を誇り、2013年の3代目リリース以降の年式や状態にもよりますが1,600,000円前後から手に入るようです。
それよりも古い第2世代のものになると1,000,000円を切っているものも多くあり、新しさにこだわらないのであれば比較的お手軽に手に入れることができます。
A3セダンはあまり中古市場に出回らず、中古で手に入れたい場合は見つけたら即買い、という状態です。
特に第3世代はほとんど見あたらないといっても過言ではないでしょう。
ジュネーブショー2018で公開された新型メルセデスベンツ・Aクラス
新型Aクラスにはハッチバックに加えてセダンも登場し、よりA3スポーツバック/セダンと競合する形になると予想されるメルセデスベンツ・Aクラス。
ヘッドライトが三角形になりシャープでスポーティなイメージに。
グリルの形状も進化、前モデルより低重心を感じさせるようになりました。
ルノー日産と共同開発したエンジンを搭載、燃費が改善。
車内空間が広くなり、ボディサイズそのものも大型化するとのこと。
メルセデスベンツならではの高級感に鋭さが加わった、先進的なスタイルが特徴です。
プラグインハイブリッドモデルもラインナップされるとのこと、幅広い選択肢も魅力ですね。
環境性能にこだわる層にとっては、メルセデスベンツ・Aクラスを選ぶ決め手ともなりそうです。
2019年に発表予定のFF化される次期BMW・1シリーズ
BMWのアイデンティティともいえるFRをついにFFに切り替えてリリースされる予定のBMW・1シリーズ。
昨今のコンパクトカーの後席の広さを重視する流れを反映し、ボディサイズも大きくなるとか。
ラゲッジドアも大きくなり、荷物の大型化にも対応、様々なシーンで使い勝手の向上が期待できます。
FF方式にすることでフロアが広くなり、室内空間によりゆとりが生まれるのではないでしょうか。
メルセデスベンツ・Aクラスと同様このモデルにも、プラグインハイブリッドがラインナップされると見られています。
終わりに
出典元:https://www.audi.jp
メルセデスベンツ・AクラスやBMW・1シリーズなど、強力なライバルが次々新型を発表しています。
特にBMWのFF方式への方針転換には、驚きを隠せないという方も多いのではないでしょうか。
そしてやはり環境、燃費を考慮するとプラグインハイブリッドの導入という点においてはアウディ・A3は一歩遅れを取ったという状態と言わざるを得ないかもしれません。
それでもプレミアムコンパクトを代表するモデルとして、不動の存在ともいえるアウディ・A3。
この車の魅力は他には代えがたいものがあることも、また事実といえるでしょう。