目次
マツダが年内に3列シートのSUV、「CX-8」を発売することを発表しました。実はこのミニバンとも SUVともワゴンともとれるような車種が、次のブームになるのではないかと言われています。 SUVの走破性とアグレシップなデザインでありながら、ミニバンのような多人数乗車を可能とし、さらにワゴンのように荷物もたくさん積むことができるというこのクラス。果たして本当に流行となりえるのでしょうか。CX-8の狙いと類似するモデルを含めて紹介します。
大きく、そして高級に進化するマツダのSUV
セダンやワゴンはちょっとつまらない。デザイン性ではSUVが気に入っているけれども、SUVだと荷室が狭かったりして実用性が低い。かといってミニバンでは背が高すぎて立体駐車場に入らないし、多人数で移動する機会は多くないので広い室内スペースが無駄。しかも普段の買い物には大きすぎる。などと思っている人にとって、マツダから登場するCX-8は待望のモデルといえそうです。
まず、世界的な流れから説明しましょう。SUVのブームは世界的にさらに大きくなり、高級セダンやスポーツカーが選ばれがちな欧州カーオブザイヤーでも、プジョーのSUV「3008」が選出。もはやメーカーにとってなくてはならない存在として、続々と新型SUVが登場しています。
ただし、最近の傾向としてサイズ感の変化があります。つまり、SUVの”大型化”、”高級化”が進んでいるのです。クルマの新規モデルは先行する同クラスモデルとの差別化が当然必要ですが、どのメーカーもデザインで冒険するより、大きく立派になることを目指しているのです。これはかつてのセダンやハッチバックと同じように、内装のクオリティやトランク容量でアドバンテージを稼ぐという手法と似ているといえるでしょう。
ラグジュアリーSUVの代表的なモデルとして、「ボルボ・V90クロスカントリー」があります。ボルボのSUVといえばこれまでXC90というモデルがありました。しかし、ボルボは世界でもっとも美しいステーションワゴンといわれる「V90」をベースとしたSUVをあえて世に送り出したのです。V90クロスカントリー最大の特徴は居住性。全長が4940mmもあり、大人が4人乗っても余裕かつ、カーゴルームにも大量の荷物を積み込むことができます。この絶対的な広さと、XC90ほど腰高ではないデザインと質感が絶妙なバランスになっています。
この「ボルボ・V90クロスカントリー」は一つの流れですが、5m近い全長では日本のユーザーにはピンと来ませんね? ではもう一つの流れである3列シートのSUVをご紹介しましょう。