トヨタ・カムリが待望のフルモデルチェンジ!これまでのイメージを一新した内容に迫る

トヨタ・カムリが待望のフルモデルチェンジ!これまでのイメージを一新した内容に迫る
     
   

2017年5月18日、デトロイトモーターショーにおいて、トヨタ自動車はカムリのフルモデルチェンジを発表。そして、今月10日、待ちに待った新型が発売されました。今回のフルモデルチェンジでカムリはいったいどのような変貌を遂げたのでしょうか、今日はこれまでのカムリの歴史のおさらいから、気になる性能や新搭載の先進装備、そして噂のマークX、SAIの廃止についても、詳しくお伝えさせていただこうと思います。

セリカの系譜、カムリの輝かしい軌跡

初代セリカカムリ(A40・50型)

photo by Рыжков(CCo)

初代カムリは、1980年の1月、人気を博したクーペ、セリカのセダン版として、発売を開始しました。駆動方式はFR、1600㏄、1800㏄のエンジンの二本立てで、全長4,445mm、全幅1,645mm、全高1,395mm。ミドルクラスのセダンとして、かつてカローラチャネルにはなかったカローラの上位セダンとして、そのキャリアをスタートさせます。

2代目カムリ(V10型)

photo by Mytho88(CC 表示-継承 3.0)

1982年3月、カムリはそれまでのFR駆動から一変、FF駆動へと変更されました。それにより、クラウンよりも広い居住性を手に入れ、コロナに代わるトヨタの代表的なミドルセダンへ進化します。また、セリカの名前がも外され、カムリとして、独立した車種なったことでその知名度を一層大きなものにしました。全長は4,440mm、全幅1,395mm、全高1,395mmとなり、1,800㏄ディーゼルターボも追加。とりわけ米国においてはベストセラーカーとしての地位を確立するに至りました。

3代目カムリ(V20型)

photo by Tennen-Gas(CC 表示-継承 3.0)

1986年8月には、3代目へとモデルチェンジをしました。全長4,520mm、全幅1,690mm、全高1,390mmとなり、トヨタ初となるハイメカツインカムエンジンが搭載。1987年4月、2,000㏄V6エンジンを搭載した姉妹車種のプロミネントが登場し、こちらはのちのレクサスESになっていきます。

4代目カムリ(V30型)

photo by Toyotacoronaexsaloon(CC 表示-継承 4.0)

1990年7月、北米仕様のセプターと別れ、カムリは日本専用車となりました。全長4,600mm、全幅1,695mm、全高1,380mmで、初代セルシオを小さくしたようなデザインが売りでした。

5代目カムリ(SV40・CV40型)

photo by Kuha455405(CC 表示-継承 3.0)

1994年7月、5代目へとフルモデルチェンジをしましたが、バブル崩壊のあおりもあり、内外装の質感は簡素化されます。全長4,625mm、全幅1,695mm、全高1,410mmとなり、当初は3ナンバー化する計画もありましたが、結局5ナンバーサイズにとどまりました。

6代目カムリ(XV20型)

photo by Tokumeigakarinoaoshima(CC0)

1996年12月、全長4,760mm、全幅1,785mm、全高1,420mmと3ナンバーサイズに変更され、名前もカムリグラシアへと改名。この型で、4年連続北米乗用車販売台数1位を獲得します。

7代目カムリ(XV30型)

2001年9月に行われた7代目のモデルチェンジでは、全長4,815mm、全幅1,795mm、1,490mmと、やや大きいボディサイズとなりました。

8代目カムリ(ACV40型)

photo by Mytho88(CC 表示-継承 3.0)

2006年1月、今までのデザインから一新され、スタイリッシュな印象となりました。2005年末に生産を終了した、ウィンダムの需要を取り込む意図もあったようです。

9代目カムリ(XV50型)

photo by CEFICEFI(CC 表示-継承 4.0)

2011年9月のフルモデルチェンジで、国内向けカムリは現行の車両となります。全長は4,825mm、全幅は1,825mm、全高は1,470mmと、少しずつ大きくなり、国内仕様は2,500㏄直四+モーターのハイブリッドのみの設定となりました。

すべてにおいてこれまでのイメージを刷新するニューサルーン、カムリ誕生

7月10日。ついにカムリのフルモデルチェンジが正式に発表されました。トヨタ自動車の公式サイトによると車体価格は3,294,000(税込)から、グレードは「X」、「G」、「G“レザーパッケージ”」の三種類となっています。

燃費は「X」で33.4km/L、「G」、「G〝レザーパッケージ“」で28.4km/Lとなっており、TNGAプラットフォームになったことでこれまでのセダンの燃費の常識を覆すような省燃費を実現。全長は4,885mm、全幅は1,840mm、全高は1,445mmとなりました。全体的に長く大きくなり、さらに低くなったことでこれまでの落ち着いたミドルクラスセダンという印象に比べ、よりスポーティな印象が強調されました。

精悍でスポーティなエクステリア

プリウスやシエンタ、タンク・ルーミーにも採用されているキーンルックがこのカムリにも採用され、一目見てトヨタの車であるとわかるようになりました。全体的にシルエットはよりワイドアンドロ―でスポーティな印象になり、一体型のフロントグリルも強調されたものとなり、独創的な存在感を醸し出しています。

上質で洗練されたインテリア

社内のインテリアは全体的にすっきりとして、シンプルかつセンスの良い内装にまとめられています。コクピット感を表現する先進的なメーター・ステアリング周りから大型化したナビゲーションにかけて操作系や視認系が配置よくまとめられ、ナビゲーションから助手席、フロアにかけてはシンプルかつ上質なパネルで上品にまとめられています。シフトレバーもブーツ形状となり、その洗練された内装にマッチしています。

オプティトロン二眼メーターやヘッドディスプレイの採用による視認性の向上や、イルミネーションランプやシートやパネルの質感向上によって、先代よりも増して快適でエグゼクティブな室内環境を演出しています。

エモーショナルな走行性能

TNGAプラットフォームの採用により、重心はさらに低くなったことによって安定性と快適性が向上しました。また新しい2.5LダイナミックフォースエンジンとTHSⅡという新ハイブリッドシステムを組み合わせることによって、低燃費と力強い走りの実現を両立しています。さらに電動パーキングブレーキやブレーキホールドシステムを採用することにより、ストレスのない走りを可能にしています。

先進の安全性能

今回のフルモデルチェンジでカムリにも「Toyota Safety Sense P」が標準装備されました。「Toyota Safety Sense P」は四つの安全機能から成り立っています。

一つ目はプリクラッシュセーフティシステムです。ミリ波レーダーと単眼カメラを用いることによって前方の車両や歩行者を検知し、衝突の回避や被害の軽減をサポートします。

二つ目はレーンディパーチャーアラートです。道路上の白線または黄線を単眼カメラで検知することによって、車線逸脱をブザーとステアリング制御で防止します。

三つめはオートマチックハイビームです。ハイビームとロービームを自動で切り替えてくれることによって視認性の確保や切り忘れを防止します。

最後はレーダークルーズコントロールです。ミリ波レーダーと単眼カメラで先行車を認識し、車速に応じた車間距離を保ちながら追従走行をしてくれます。カムリは全車速追従機能がついており、渋滞時の走行も可能になっています。

以上の四つが今回カムリでパッケージングされた安全装置です。時代とともに進化してきた安全装備が標準化することによって、さらなる快適性能と安全性能を実現しています。

トヨタのミドルセダンが統合!?

今回のカムリのフルモデルチェンジに際して、MARK XとSAIが廃止になるといううわさがあります。トヨタにおけるミドルクラスのセダンはカムリに統合されるというのです。これは、近年のトヨタの販売店チャネルにおける車種の併売化を鑑みれば、妥当な動きであるとも推察できます。

近年の自動車の売り上げの動向では、SUV ブームで、どちらかといえばセダン人気は下火傾向にあります。そんな中で、トヨタ自動車も、セダンの車種を複数持っていても仕方がないというのが理由の一つ、そしてもう一つは、チャネルの統合を目指しているのでは、という目測もたちます。チャネルの統合については、ひとまずはおいておくとしても、併売車種が増えてきた昨今、カムリ、MARK X、SAIという三車種を抱えることは、リスクがあるといえるでしょう。加えて、レクサスの方を見れば、HSは廃止、GSはフルモデルの計画が頓挫といううわさもあります。これは、カムリのレクサス版であるESの日本導入への布石とも言えなくはないのでしょうか。おそらくは、トヨタブランドではカムリ、レクサスブランドではESという、二車種に絞ることで、コストを削減するとともに、FFモデルを一般化させることで、居住性を確保し、さらにはSUVとのプラットフォームの共通化もゆくゆくは視野に入れているとも、見ることができるかもしれません。

カムリであって、カムリじゃない

いかがでしたでしょうか。今回のカムリのフルモデルチェンジはカムリという原型を保ちつつも、その走行性能やデザインは全く新しいパラダイムを志向するものとなっています。
その背景にはおそらく、マークXの廃止やSAIの廃止の噂も関係があるかもしれません。今回のカムリの併売化は、それらのミドルクラスセダンの統合を意味するものとも受け取ることができます。

カムリは北米では圧倒的な売れ行きを示していますから、早晩このカムリが代表的FFセダンとしてトヨタを背負って立つ日が来るかもしれません。そして今回のフルモデルチェンジはそれを予感させるのに十分であるといえましょう。

今回のカムリのフルモデルチェンジにおける志向の変化は、今後のトヨタの方向性を世界に示すものであるのです。

キーワードはやはりTNGAプラットフォームの採用における、車の原点である「走行性能への回帰」であるといえるでしょう。そしてそのトヨタの今後の方向性を示す金字塔が、今年のカムリのフルモデルチェンジであると将来いわれる日が訪れるかもしれません。

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