事故を未然に防ぐメーカーの最新技術
牧野:国沢先生のHPを拝見した際、赤信号で100%停止する技術の開発がされたという話題を見て感銘を受けたのですが、あれはどういう技術なんですか。
国沢:標識は木にかかって見えないなどいろんな可能性がありますが、信号というのは必ず見えるんです。だからクルマの前にカメラを付ければ信号は必ず検知できる。信号が赤ならクルマを制御して止まることができるんです。
牧野:気になったのは、この技術の実際へのクルマの採用はまだ先の話ということらしいのですね。それはなぜでしょうか。
国沢:それは自動車メーカーが悪いのではなくて、国土交通省がやっちゃいかんと言っているからです。国土交通省は道路や信号からビーコンを出してクルマにキャッチさせて、そのクルマのブレーキが止まるようなシステムを作っているんです。でもそれはお金がかかる。お金がかかると国土交通省は色んな利権があるからおいしいわけですよ。それをクルマが勝手に止まちゃ困るからダメだって言ってるんです。
緒方:えぇ~……。
国沢:だけど、違う観点から言うと、クルマを外からもらった情報で制御しようとすると、例えばウィルスなど、偽の情報をキャッチした際に危険なんです。交差点を渡ろうとするクルマに偽の情報を送って、赤信号なのに青信号と認識させたらクルマが突っ込んでくるかもしれないでしょ? だから、クルマは外の情報で制御したら絶対にダメなんです。こういう議論は皆さんももっと反応しないといけない。2人も世間の言うことを聞きすぎているんです。
牧野:反省しないといけないですね……。本日のまとめに入りましょう。技術も開発されているし、社会の意識も少しずつ変わってきていますが、やはり現実問題としてまだまだ問題は山積みだと思うんです。最後に国沢先生にお伺いしたいのですが、僕たちはこの問題に今後どう向き合えばいいのでしょうか。
国沢:皆もっと知らないといけないよね。新しい情報を知って、こうした方がいいという意見を色んな人が言うしかないです。
緒方:たくさんの声が必要ということですね。
牧野:なるほど、分かりました。ありがとうございます。それでは本日の国沢光宏の言いたい放題はここまで。また次回お会いしましょう。