出典元:https://www.mercedes-benz.com/en/mercedes-benz/vehicles/passenger-cars/amg-gt/mercedes-amg-gt-4-door-coupe/
メルセデスAMG・GT4ドアクーペの特徴は?
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今年、ジュネーブモーターショーのメルセデスベンツのコーナーはかなり豪華な内容になっていました。
Aクラスのフルモデルチェンジ、Cクラスの大規模なマイナーチェンジ、そして今回ご紹介するAMG・GT4ドアクーペの発表です。特にこのAMG・GT4ドアクーペは注目度が高く、人だかりも大きくなっていたようです。
AMG・GTシリーズはすでに大きな人気を博していますが、やはり4ドアモデルの需要はかなりあったということでしょうか。
では、待望のAMG・GT4ドアクーペについて詳しく見ていきましょう。
GTと同じ4.0リッターV8エンジンとAMGスピードシフトMCT 9Gを搭載
エンジンには4.0LV8ビターボエンジンを使用。これはGTシリーズと同じタイプになります。
第3世代の直噴システム「BlueDIRECTテクノロジー」をツインターボに組み合わせたことで従来よりも効率のいい燃焼となり、ダイレクトなレスポンス、強力なパワーを発します。
トランスミッションにはAMG専用のAMGスピートシフトMCT 9Gが組み合わされました。
パナメリカーナグリルを備えた4ドアクーペスタイル
フロントグリルには一目でAMGとわかるAMGパナメリカーナグリルを装備。近年ではこのグリルがAMGの顔となりつつありますね。
このパナメリカーナグリルは1952年、今となっては伝説と化した公道レース、カレラ・パナメリカーナ・メヒコで優勝を飾った「300SL カレラ・パナメリカーナ・メヒコ」にルーツを持つメルセデスベンツAMGの誇りともいえるグリルです。
AMG GTでは座席がかなり後ろ寄りになり、リアホイールの前に運転席があるようなスタイルでしたが今回のAMG GT4ドアクーペでは4ドアスタイルに最適化された形状へと変化しました。
ハイスペックなスポーツカーでありながらも高級サルーンであることを鑑みてか、ワイド&ローなボディで迫力を出しつつも上質感を感じさせるデザインとなっています。
12.3インチワイドディスプレイを採用したフルデジタルコックピット
ディスプレイには12.3インチのワイドディスプレイを設置。インストルメントと最新のインフォテイメントシステムを搭載した2つディスプレイが一枚のパネルに収納され、フルデジタル化しています。
音声アシスト機能も利用できるので、運転中でもステアリングから手を離さずに使用でき便利ですね。
半自動運転システム、ドライブパイロットを搭載
今回のメルセデスAMG・GT4ドアクーペでは最新鋭の運転支援機能も搭載されました。
ドライブパイロットは部分的な自動運転を可能にする運転支援システム(ADAS)を装備し、高速などでドライバーの負担減を実現します。
優れた認識システムにより車間距離はもちろん、車線や周囲の車両の位置、ガードレールなどを常時モニタリング。ステアリングアシストが作動する状況を従来よりも幅広く設定しています。
さらに自動発信機能も搭載。ドライブパイロット使用時に停止した場合、停止時間が30秒以内であれば自動で再発進、それ以上の停止時間であれば軽いアクセル操作などで発進できるようになっています。
特に渋滞時などにおいてドライバーの負担を軽減してくれそうですね。渋滞時の運転は精神的にも肉体的にもかなり疲労がたまるものですから、高速道路運転時には積極的に使用したくなる機能なのではないでしょうか。
メルセデスAMG・GT4ドアクーペのグレード別の装備やパワーなどのスペックの違いは?
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グレードは3種類+特別仕様車
メルセデスAMG・GT4ドアクーペにはエントリーモデルの位置付けにGT53、上位モデルのGT63、最高峰のハイパフォーマンスモデルとしてGT63 Sというラインナップになっています。
全てのモデル駆動方式にAMGパフォーマンス 4MATIC+が採用されました。
また、GT53は今回デビューするメルセデスAMG・GT4ドアクーペの中で唯一マイルドハイブリッドシステムが搭載されるグレードとなっています。
新開発の3.0L直6ターボエンジンを搭載、欧州では最近主流になりつつある48V電気システムとクランクシャフトとベルトでつながりモーターと発電機の役割を果たすシステムが組み合わされた「EQブースト」を採用しました。
これは新型Cクラスにも導入されている新技術です。
GT63とGT63 SにはGTシリーズと同タイプの4.0LV8ビターボエンジンを搭載、それぞれに新たにチューンナップが施されています。
装備類に関してはまだあまり詳しい情報がありませんが、シートはオフホワイトにダイヤ型ステッチが施されたレザーシートやよりスポーティなブラックとグレーのコンビシートなどがあるようです。
いずれのシートもサイドサポートのついたスポーツ仕様です。
特別仕様車GT63 Sエディション1にはAMGエアロダイナミクスパッケージが付属
特別仕様車であるGT63 Sエディション1は発売後12か月間限定でオーダーが可能なモデル。どのAMGモデルでも新型が登場した際はこのエディション1が設定されるようです。
今回は最上級グレードのGT63 Sに設定されました。
通常モデルではオプション設定となるAMGエアロダイナミクスパッケージが装備され、大型化したフロントスプリッターにリアディフューザー、角度調整ができるリアスポイラーをセット。
ルックスの迫力アップはもちろんですが、空力性能も向上し最適化しています。
ボンネット、ルーフ、そしてサイドに施されたグレーのストライプと21インチの鍛造ホイールがスピード感&特別感を演出しています。ボディカラーには専用色デジーノ・グラファイト・グレー・マグノが用意されました。
シートはエクステリアと完璧にコーディネートされたマグナ・グレーのAMGマルチコンツアーシート。メモリーパッケージも装備されています。
ステッチにやシートベルトなどにはアクセントカラーとしてイエローが用いられ、明るさや若々しさをもたらしています。エンジンに関してはベースモデルのGT63 Sから変更はありません。
エンジンスペック
最高出力(kW[PS]/rpm) | 最高トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | |
AMG GT53 | 320[435]/6,100 | 520[53.0]/1,800-5,800 |
AMG GT63 | 430[585]/5,500-6,500 | 800[81.6]/2,350-5,000 |
AMG GT63 S | 470[639]/5,500-6,500 | 900[91.8]/2,500-4,500 |
AMG GT63 Sエディション1 | 470[639]/5,500-6,500 | 900[91.8]/2,500-4,500 |
GT53はこのスペックにプラスしてモーターで発生する16kW(22hp)の出力と250Nmのトルクが加わります。
それにしてもAMG GT63 Sの数値は驚くべきものになっていますね。
メルセデスAMG・GTのスペックと比較すると?
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ポルシェ・911に対抗する車種として登場したメルセデスAMG・GT
メルセデスAMG・GTが日本に登場したのは2015年。ポルシェ・911に匹敵するモデルとして登場しました。
メルセデス史上最も美しい車、と銘打って発表され、その言葉通りの古典的な美しさの中に秘められた驚くべき走行性能はファンの度肝を抜きました。
AMGの技術を余すことなく詰め込んだこのハイスペックカーは、今ではポルシェ・911に負けずとも劣らない存在として認識されています。
ここではAMG・GT、AMG・GT S、AMG・GT C、AMG・GT Rのスペックと比較してみましょう。
エンジンスペック
最高出力(kW[PS]/rpm) | 最高トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | |
AMG・GT | 350[476]/6,000 | 630[64.2]/1,700-5,000 |
AMG・GT S | 384[522]/6,000-6,500 | 670[68.3]/1,800-5,000 |
AMG・GT C | 410[557]/5,750-6,750 | 680[69.3]/1,900-5,500 |
AMG・GT R | 430[585]/6,250 | 700[71.3]/1,900-5,500 |
先に紹介したメルセデスAMG・GT4ドアクーペのスペックと比較すると最上級クラスであるAMG・GT RがAMG GT63と同等の最高出力、最高トルクに至ってはAMG GT63のほうが高い数値を示しています。
AMG GT63 Sには否応なく期待が高まってしまいますね。
メルセデスAMG・GT4ドアクーペとライバル車両のサイズ・パワー・価格を徹底比較!
ポルシェ・パナメーラターボ
出典元:https://www.porsche.com/japan/jp/models/panamera/panamera-turbo-models/
メルセデスAMG・GT4ドアクーペのライバルの筆頭といえるのがこのポルシェ・パナメーラターボでしょう。
ポルシェ初のフル4シーターの4ドアセダンです。スポーツカーでありながらも高級サルーンであることを強く意識したといい、コンセプトに関しては今回のメルセデスAMG・GT4ドアクーペとほぼ同じといえますね。
ちなみにこの車種の名称「パナメーラ」の由来は先に紹介した「カレラ・パナメリカーナ・メヒコ」から。
近年のAMGに使用される「パナメリカーナグリル」と同じところに由来を持つところもなんだかお互いに縁の深さを感じさせるモデルですね。
BMW・M6グランクーペ コンペティションパッケージ
出典元:https://www.bmw.co.jp/ja/all-models/m-series/m6-gran-coupe/2015/driving-dynamics-and-efficiency.html
BMW・6シリーズ最高峰のハイパフォーマンスモデルであるM6。その性能をさらに極限までといえるほど高めたのがこのコンペティションパッケージです。
エンジン性能を引き上げているのはもちろんのこと、専用にチューンナップされたダンパーやスプリングも備え、その走りは他の追随を許しません。
メルセデスAMG・CLS53 4マチック
出典元:https://www.mbusa.com/mercedes/future/model/model-2019_Mercedes_AMG_CLS53_Coupe#module=future-gallery&submodule=future-gallery-0&gallery=UNIQUE-GALLERY-ID|0|1
同じメルセデス・ベンツ同士の比較になりますが、2018年のデトロイトショーで発表された53シリーズも見てみましょう。既にある43シリーズと63シリーズの中間的な位置付けの存在です。
AMG・CLS53 4マチックはパワートレインがマイルドハイブリット。もちろんAMG・GT4ドアクーペに搭載された「EQブースト」機能を使用しています。
メルセデスベンツは、CLSとGT4ドアクーペとの違いは「普遍的な魅力を持ったモデル」と「革新的でアグレッシブなモデル」と語り、この2車種は似て非なるものであることを窺わせます。
エンジンスペック
最高出力(kW[PS]/rpm) | 最高トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | |
ポルシェ・パナメーラターボ | 404[550]/5,750 | 770[78.5]/5,750-6,000 |
BMW・M6グランクーペ コンペティションパッケージ | 441[600]/6,250 | 700[71.4]/1,500-6,000 |
メルセデスAMG・CLS53 4マチック | 320[435]/6,100 | 520[30.0]/1,800-5,800 |
サイズ・価格
全長(mm) | 全幅(mm) | 全幅(mm) | 価格 | |
メルセデスAMG・GT4ドアクーペ | 不明 | 不明 | 不明 | 未定 |
ポルシェ・パナメーラターボ | 5,049 | 1,937 | 1,427 | 23,770,000円 |
BMW・M6グランクーペ コンペティションパッケージ | 5,015 | 1,900 | 1,395 | 20,175,000円 |
メルセデスAMG・CLS53 4マチック | 4,988 | 1,890 | 1,435 | 未定 |
終わりに
出典元:https://www.mercedes-benz.com/en/mercedes-benz/vehicles/passenger-cars/amg-gt/mercedes-amg-gt-4-door-coupe/
ただの高級サルーンにとどまらない、メルセデスAMGならではの仕上がりになっているメルセデスAMG・GT4ドアクーペ。
AMGのレーシングスピリットを感じる走りをより幅広いシーンで楽しむことのできる車として愛されることになるのではないでしょうか。
日本への導入が待ち遠しいですね!