出典元:http://www.rolls-roycemotorcars-nicole.com/product/cullinan.html
ロールスロイス・カリナンの特徴は?
ロールスロイス初の4WD・SUVモデル
押し寄せるSUVの波にロールスロイスが乗る日が来ました。現在の世界的なSUV人気は、遂にロールスロイスをも動かしたようです。
イギリスが誇る、数々の伝説を持つ歴史ある最高級自動車メーカーであるロールスロイスが2018年5月10日、公式に新型SUVモデル「カリナン」を公開しました。
ロールスロイス史上、最も実用的な存在になるであろうカリナンですが、SUVの登場はロールスロイス120年以上の歴史をもってしても初のこと。
また今回のカリナンは4WDでの登場となりますが、4WDもロールスロイス初と、初めて尽くしの革新的なモデルとなるようです。
新たな時代の幕開けを感じさせてくれますね。
史上最大のダイヤモンド原石と同名
カリナンという名前はこの新型SUVの開発コード名だったそうですが、結果としてそのコード名がそのまま新型SUVの名称となりました。
カリナンとは、ロールスロイス創業の前年、1905年に南アフリカにあるダイヤモンド鉱山、カリナン鉱山で採掘された世界最大のダイヤモンドの名称です。
この鉱山はもともとプレミア鉱山という名称でしたが、開鉱100周年にあたる2003年にこのカリナンに因んでカリナン鉱山と名称が変更されました。デヴィアス社が所有しています。
カリナンは発掘当時3,106カラット、重さにして621.2gという大きさで、当時のトランスヴァール共和国政府からイギリスのエドワード7世に誕生祝いとして献上されました。
カリナンはその後カットが施され、現在では発掘当時の大きさのままのものは目にすることはできません。
カットされたうち大きな9個はそれぞれカリナンI~IXの名称を持ち、最大のカリナンIは530.20カラット。
イギリス王室の王笏の装飾に使用されており、ロンドン塔で展示されているので見学が可能です。
カリナンI~IXは全てイギリス王室、もしくは王族の個人所有となっています。
新型ファントムと同じV12気筒エンジン搭載
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「世界一の車」の名称をほしいままにするロールスロイスの誇るファントムですが、今回のカリナンには新型ファントムと同じ6.75LV12気筒ツインターボエンジンが搭載されるとのこと。
この新型エンジンは最大トルク1600rpmにも及び、ロールスロイスならでは静粛性は保ちつつ、軽快な走りが期待できます。
またGPSを使用した8速オートマチックトランスミッションを組み合わせることによって使用環境に合わせた最適なエンジン出力に調整し、常に最高の状態で快適な走りを実現します。
レンジローバーにも劣らないオフロード性能
高級SUVの代名詞ともいえるレンジローバーのオフロードの走破性には定評がありますが、このカリナンも後れを取ってはいません。
オフロードであってもロールスロイスの名高い「魔法の絨毯のような乗り心地」を実現すべく採用されたのは、最新型自動レベリング式エアサスペンション。
走行環境に関わらず高いレベルでロールスロイス車に期待される快適な乗り心地をキープします。
オフロード走行においては、電子制御式緩衝装置システムがそれぞれの車輪の状態を察知して空転を防ぎ、その状態に応じた最適なトルク配分が4輪全てになされるように制御します。
これらのオフロード走行には複雑な操作は必要なく、「エブリウェアボタン」を押すだけで、まさにその名の通り雪道や砂利道など、どのような場所でも快適に走れるように自動で設定を操作してくれます。
また最大渡河水深は540㎜、この数値は高級SUVの中でも最大を誇ります。
ラグジュアリーさ、快適さのみならず悪路走破性においても頼りがいのあるSUVといえるでしょう。
コーチドア採用
前後ドアには、「ゴースト」や「ファントム」にも採用されロールスロイスの定番ともいえるコーチドアを採用。
通常ドアヒンジは前に取り付けられるのに対して、後ろにヒンジが取りつけられたものがコーチドアです。
ドレスの裾を汚さずに美しくスムーズな乗り降りが可能になる仕様で、ラグジュアリーな車種ならではといえる機能です。
より実用的なシーンでの使用が想定されるSUVであるカリナンにも搭載するのは、やはりロールスロイスとしてのこだわりでしょうか。
たとえ実用的なSUVであろうとも随所に感じられるロールスロイスらしさ、そういったものを大切にしているのかもしれないですね。
ロールスロイス・カリナンのグレード(仕様)の違いは?
4人乗り仕様
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ロールスロイスならではの高級感を堪能できるのかこちらの4人乗り仕様。
リヤシートは2人掛け「個人シート」となり、それぞれ独立した形に。
真ん中に設置されたキャビネット式のリヤセンター・コンソールによって独立した状態に保たれており、中にはロールスロイス特製のウィスキーグラス、デキャンタ、シャンパンフルート、クールボックスが収納されています。
SUVの実用性を手にしながらもラグジュアリー感を満たしてくれる、他のSUVにはないカリナンだからこそ味わえる贅沢な仕様ですね。
5人乗り仕様
よりSUVらしく、実用性に秀でているのが「ラウンジ・シート」。リヤの3人用のベンチシートで、折り畳みも可能。
リヤシートが折りたためる仕様になっているのは、このカリナンがロールスロイス初とのこと。
たしかにこれまでのロールスロイスのモデルはラグジュアリーサルーンとしての位置付けのものが多かったので、折り畳み機能などは必要なかったのかもしれませんね。
唯一無二のロールスロイス・カリナン、他のラグジュアリーSUVとサイズ・価格・燃費などのスペックを徹底比較!
ベントレー・ベンテイガ
出典元:https://www.bentleymotors.jp/models/bentayga/bentayga/
高級SUVの先駆者たるベントレー・ベンティカ。威風堂々、その存在感は他の追随を許すところではないでしょう。
ハンティングジャケットをイメージソースにしたというインテリアはラグジュアリーさの中にもベントレー独特のスポーティさを感じさせるデザイン。もちろん乗り心地の良さは格別です。
車両重量が2.5tを超えているとは思えないほどの加速の力強さはもちろんのこと、驚くべきは最高速度301km/h。
高級さのみならず高性能かつスポーティな走りで定評のあるベントレーの面目躍如たるSUVといえるでしょう。
ランドローバー・レンジローバーSVオートバイオグラフィLWB
出典元:https://www.landrover.co.jp/vehicles/range-rover/svautobiography/index.html
レンジローバーの最高級フラッグシップモデルとして誕生したこのモデルは、5.0Lのスーパーチャージャーエンジンが選択可能。
ハンドメイドで制作される為にバラエティ豊かなオーダーメイドにも対応が可能、様々なこだわりを持つオーナーの細かい要求にも応えてくれます。
後部座席のセンターコンソールにはフルボトルのワインが2本入る冷蔵庫を完備、またシートには温熱マッサージ機能付きと、豪華な設備もさすがの一言。
シリーズの頂点に君臨するレンジローバーSVオートバイオグラフィLWB、その完成度には目を見張るものがあります。
メルセデスマイバッハ・G650ランドレー
出典元:https://prestige.smt.docomo.ne.jp/article/36466
99台という超限定生産で話題になったメルセデスマイバッハ初のSUV・G650ランドレー。
最後の1台がチャリティーオークションにかけられ、120万ユーロ、当時のレートで日本円にして1億5900万円で落札されました。
ベースとなるのはメルセデスベンツ・Gクラス。これにリア部分のみがオープントップになるボディタイプであるランドレーを組み合わせた個性的なモデルです。
他のライバル車とは一線を画すそのデザインは、スポーティを超えてもはやワイルド。
それでもインテリアの豪華さはやはりマイバッハ、最高級素材を贅沢に利用した室内は外観のワイルドさからは想像できないほどに優雅。
またメルセデス全モデルの中でも限られたモデルにしか搭載されない6.0LV12ツインターボエンジンを搭載。その走りも、もちろん卓越したものとなっています。
ボディサイズ
全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) | |
ロールスロイス・カリナン | 5,341 | 2,164 | 1,835 |
ベントレー・ベンティガ | 5,150 | 1,995 | 1,755 |
ランドローバー・レンジローバーSVオートバイオグラフィLWB | 5.005 | 1.985 | 1.865 |
メルセデスマイバッハ・G650ランドレー | 5.345 | 2.110 | 2.235 |
価格・燃費
燃費(km/ℓ) | 価格 | |
ロールスロイス・カリナン | 6.67 | 未定 |
ベントレー・ベンティガ | 7.8 | ¥27,860,000 |
ランドローバー・レンジローバーSVオートバイオグラフィLWB | 7.4 | ¥29,440,000〜 |
メルセデスマイバッハ・G650ランドレー | 不明 | 約¥60,000,000 |
ライバル車よりも全幅が大きいようですね。価格はまだ未定となっていますが、いずれにせよかなりの高額になることは間違いないでしょう。
ロールスロイス・カリナンの国内発売は年内、価格は?
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日本発売は年内予定
あのロールスロイスが送り出す初のSUVというだけあってカリナンにはロールスロイスファン、SUVファンから熱い注目が集まっていますが、気になる日本発売日は6月になるとアナウンスがありました。
当初は早くても年内後半かと見られていただけに、嬉しい誤算ですね。
価格はイギリスでは21万ポンド(約3,100万円)での販売となりますが、日本での価格はまだ未公開、発売日に公開されるということです。
EV(電気自動車)仕様も登場する?
カリナンのプラットフォームはアルミニウム製の「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」がベースになっています。
これは将来のEV化にも対応できることを念頭に開発されており、今後EV仕様の登場の可能性も考えられます。
ただ、ロールスロイスとしては今のところは顧客の需要がない、という姿勢でEV化に積極的な様子は見られません。
とはいえ時代の流れというものもありますから、今後ロールスロイスがEV化に対してどのような対応をとるのかは、注意深く見守る必要がありそうです。